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星の丘学園戦記  作者: 東雲 暁星
学園戦記、夏
40/91

学祭戦記、夏 ― ネーミングセンスのなさに同情



「そういえばユキは大丈夫なのか?」



「うん 朝一で眠らせちゃったよ」



「そっか じゃあ大丈夫だな」



例の如くお荷物であるユキは 今日も本多特製電流ビリビリブレスレット(勝手に命名)で安眠中



サヨが起きてすぐに作動させたらしいから 遅寝遅起きがモットー(というか早起きが苦手)のユキは自室で睡眠中だっただろう



…もし出歩いていたらその場でぶっ倒れてるわけだが―



まぁあいつに限ってタイミング悪く今日は早起きしてましたなんてことはないだろう





「相変わらず(わる)ですねー」



まひるが冗談半分に言う



いや 冗談十割だな



だから



「世界平和の為だ…悪く思うな」



と 胸の前で手を合わせ芝居がかった口調で返す





良い意味でみんなほどほどな緊張感みたいだ





「実は私 今日を物凄く楽しみにしていたんですよ」



まひるがほんとに楽しそうに言う



「だって今日が 私が生徒会に入ってから初めてのお祭りですから」



「…あれ?そうだっけ?

てっきりもう何回も一緒に活動してた気がしたんだけど」



「だって私 一年生ですから」



至極当然とばかりにまひるは言ったが―俺は少し違和感があるような錯覚に陥った



確かに学園祭規模のイベントは初めてだけど―それ以外の活動の度にまひるの活躍が目立ったからだろうか?



なんか釈然としないが―それは現在の彼女の地位が物語っている



"附属生徒会四柱"



俺 サヨ 本多 そしてまひる





その中でもまひるの存在は異例と言っていいだろう



だって入学から半年も経たないのに附属生徒会のトップ4なんだぜ?



普通なら無理なのに 彼女はそうなのだ





ちなみにだが 四柱(しちゅう)は四本柱という意味ももちろんだが

支柱(しちゅう)という意味も掛けられているちょっとした洒落だ



残念ながら温かくておいしいシチューは掛かってない(それこそただの親父ギャグだ)


誰が付けたかわからない名前だがたいていの人がこう呼ぶ





附属生徒会四天王という呼び方をする人もいるがそれはなぜか少数派だ







「今日も大手柄を立てて先輩に猛アピールです!!」



ガッツポーズをとるまひる



もう十分猛アピールなんだけど…



「じゃあ私も頑張ろうかな?」



「おいおい…」



サヨまでそんなことを言い出すのだから俺は盛大にため息をついた



「サヨ先輩…相手にとって不足はなしです!!」



サヨは冗談のつもりで言ったのだろうけどまひるは闘志丸出しだ



…って 味方同士だろうが



「まぁ 胸なら文句なしで私の勝ちですね!!」



といって胸を強調するポーズをとる



何の勝負だよ…



「うぅ…」



気にしてるのに…

と サヨの呟きが聞こえた


俺たちはいつも通りだった










気付けは外が賑やかになっている





「…そろそろか?」



「そうだね」



ちなみにいま俺たちは体育館の放送室でだべっていた



もちろん放送機具の電源は落ちている





秘密兵器で時間を確認



ちなみに待受画像はユキからアナログ時計に変えておいた





「…行くか」



「うん 行こう」



「ぜってぇ勝つぞ!!」



「もちろんですよ 先輩」



「私だって頑張るんだから!!」




ちょうど体育館では生徒会教師のうすらハゲが開式を告げていた





「準備はいいか?」




『はいっ!!』



イヤホンから生徒会側の生徒の合唱が聞こえた




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