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星の丘学園戦記  作者: 東雲 暁星
学園祭準備編
21/91

学園祭準備編 ― 時代は競泳水着だ!!


タイトルはこの前友達が言っていた名言(迷言?)です


決して作者の心の叫びじゃないですよ!!





「ちょっと待って下さいね…

ん…しょっと」



委員長が内ポケットからIDを取り出し ドアに取り込まれているカードリーダーにIDを差し込んだ



ピッ という電子音のあとに ガチャ と 鍵の開く音がした



「せっかくだから…

あがって…いって?」



ドアを開けた委員長が俺を促す



「あ あぁ…」



言われるがまま部屋に入ると予想以上の光景が飛び込んできた



「なんつーか…

かわいいな 委員長」



「ふぇ…!?」



驚いた声をあげる委員長



「あ 部屋がだよ 部屋が」



委員長が驚いた理由に気付いた俺は訂正した



「あぅー…

びっくりした…よ」





さて 俺が予想以上って思った理由はというと

壁紙やカーテンはピンクやオレンジといった明るい色で統一されており

さらに机やベッドの上には幾つもかわいらしい動物の人形が整列して座っているからだ



とても整頓されたかわいらしい女の子の部屋だった



…メルヘンチック?



と 感心して部屋を眺めていると



「は 恥ずかしい…から

あんまり見ないで…下さい…」



うーん

シチュエーション次第では勘違いしそうな台詞だな


ついこの部屋に来た本題を忘れそうになるぜ





「あ ごめん」



だが残念ながら夜のお楽しみのために委員長の部屋に来たわけじゃない



「んじゃ 企画書はどこ?」


単刀直入に切り出す



「あ はい…これです…」



委員長は机の上に置いてあった紙を一枚俺に手渡した



「喫茶店…?」



その紙の一番上にはそう書いてあったが…



「…って なんで場所がプールサイドなんだ!?」



喫茶店なら普通に教室でやればいいのに



「武田君たちが 夏だし プールサイドがいい…って」



「…武田君"たち"?」



なんか嫌な予感が…



「ぅん…

武田君と渋谷君とサトミさんが」



「ちょっ…あいつらが提案したのか!?」



「え…?そ そうだけど…」



嫌な予感的中



あの我がクラスの誇れない祭バカ3人衆の提案した企画



しかもプールサイドで喫茶店



絶対何かやらかす気だろ…



「脱いだり…しないよな?」



「ふぇ!?し しないよ!!…多分」



多分!?

おいおいやめてくれ…



「水着とかも勘弁だぞ…?」



スク水 白スク 競泳水着etc…

みたいな感じにみんな違う水着にして…



…絶景かな絶景かな



…まぁ個人的にはアリだが学園的にはダメだからな


残念だ



「あんま酷いと生徒会の制圧対象になるからな?

というか俺とサヨが生徒会なんだからあんまり派手なことやめてくれ…」



「あ あぅ…」




まぁ気の弱い委員長に云ったって仕方ないか



委員長に止められるような祭バカ3人衆じゃないしな…



「まぁ…一応企画書は受け取るよ」



「あ う…うん」



「んじゃ 用事はこれだけだしそろそろ帰るよ」



あんまり女の子の部屋に長居しちゃ色々とまずいだろうしね



もう夜もいい時間だし



「え…もう…行っちゃう…の?」



「えっ…?」



声が小さくてあまりよく聞き取れなかった



「な なんでもない…よ!!」



委員長は少し顔が紅くなっていた



「そうか?じゃあまたな委員長

おやすみ」



「あっ お…おやすみ」





俺は部屋を出てドアを閉めた



前を向くと同時にオートロックのかかる音がした









「私も…もう少し…

もう少し頑張らないと…な」



委員長の呟きが虚しく響いた



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