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星の丘学園戦記  作者: 東雲 暁星
学園祭準備編
10/91

学園祭準備編 ― いつもの朝



感傷に浸るのはほどほどにして俺は身支度を済ませた



AM5:30





寮で生活している学生の起床時間にしては早過ぎる



おそらくまだ

普通の生徒は起きていないだろう



しかも夏休みだ





まぁ

夏休みに入ったからといって

徹夜でゲームとか

一晩中青春してたりとか

ある意味学生らしいヤツらは起きていても不思議じゃないが―…







当然といえば当然だが

さすがに寂しい光景が広がっている





AM6:00



一部の生真面目で早起きの優等生ヅラした生徒が起き始める時間



きっちり詰めれば

収容人数1000人を軽く超す学食には

ひとりの学生しか居なかった



正確には

ひとりの学生と

数人の学食の従業員しかいない だ





「ふぅー…」



こういう日は静かにひとりで朝食をとるのが俺の普通だ



こういう日とは

彼女と別れた翌日

という意味ではない



今日から本格的に学園祭の準備が始まる



―つまり

今日から"戦争"が始まる



そういう日だからだ



これは俺が生徒会側になる前からの習慣だ



学園祭やクリパなど


それらの準備期間の始まりの日をひとりで迎える







今日の朝食はフレンチトーストとストレートティー(夏だけどHOT)を注文したはずだけど

ヨーグルトとイチゴジャムがついてきた



受け取るとき

例のお姉さんがウインクしてきたから

このヨーグルトとイチゴジャムは

お姉さんから俺への差し入れかなんかだろう



その証拠に

トレーの上に

「がんばれよ 生徒会長(はぁと)

って書いてあるメモが乗っていた



嬉しいけど

勝手に注文してないものを出しちゃって大丈夫かな?



とか思ったけど

せっかくだから頂こうと思う





ジャムが二つ乗ってるのは

俺がロシアンティーを好きということを知ってるからかな?



それに


ヨーグルトでひとつ

紅茶でひとつジャムを使うほど俺が甘党だということも知ってるみたいだ



まぁ他の生徒とズレた時間にひとりでよく学食に来ているから覚えられているのだろう








俺がロシアンティーを飲み終えた頃には

学食は随分賑やかになっていた





ふと時計を見ると

短針はちょうど7を過ぎた辺りだった



俺はトレーをカウンターに返し学食を後にした




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