おまけ:登場人物紹介①
《英国面の紳士淑女諸君》
◆サイカ・エウリノーム
本作の主人公。一人称は「私」、心の一人称は「僕」。
元は日本の地獄で名を馳せた山本五郎左衛門の十三代目(♂)かつ魔王軍兵器開発局のトップだった。
その頃の彼は自分が生きる為なら全てを切り捨て利用する冷酷な性格であり、誰からも信用されず信用もしなかった、孤独な魔王であった。こうなったのも、親の教育や魔王と言う立場、周囲の環境が劣悪過ぎたとしか言いようがない。
最期は通りすがりの作家志望の女エルフ(♂)に虐殺され、死の間際に呪いを掛けた後、何故か英国の魔女界に転生していた。それも英国最強の「破壊の魔女」テコナ・エウリノームの一人娘として。現三歳。
転生前の魔王生活にうんざりしており、今生こそは安心安全なスローライフを目指すが、狙い済ませたように舞い込むトラブルに巻き込まれ、その兆しは一向に見えない。その最中に出会った仲間や家族を心から愛している。
生前が魔王かつ科学者だった為、「BBS」や「不思議な飴(赤&青)」など様々な物を開発している。両親の才能を引き継いでいるので、魔法学にも明るい。
・得意技&必殺技……【混沌の覇者】【混沌の終焉】【天界蹂躙拳】【天界蹂躙神拳】【光刃炎熱波】【天威無崩脚】【暗黒の破壊者】【極閃光射】
◆ユーダス・カスパール
神に等しい力を持つ大妖怪「刑天」と死の宣告をする邪精デュラハン(♀)との間に生まれたハーフ。一人称は「ワタシ」。愛称は「ユダ」。超絶美人な見た目をしているが、実年齢は二歳である。
両親を亡くし一人彷徨っていた所、魍魎とイチャついていたサイカと接触、色々あって彼女の義妹となった。サイカお姉ちゃんの事が大好き。
刑天とデュラハン、両方の特性を受け継いでおり、身体のパーツ分解や神通力を操るなど、かなりの芸達者。大好きお姉ちゃんの英才教育も相俟って、魔法に関してもかなりのもの。
戦闘時は暗黒騎士のような鎧を召喚して身に纏い、身体を分離・合体させての奇襲と、神炎と地獄の業火による魔法攻撃を得意とする。
・得意技&必殺技……【火炎放射】【獄炎乱舞】【黒炎弾】【闇殺眼光】【暗黒の破壊者】【波紋衝撃砲】【神炎宇龍亜砲】
◆カルマ&アルマ
シェオル大迷宮でサイカとユダが遭遇したマンティコアの兄妹。一人称はアカルマが「ぼく」でアルマが「わたし」。舌っ足らずな喋り方をする。
スプリガンのスップリンと静かに暮らしていたが、サイカたちと出会ってしまい、最終的に使い魔となる。契約主はサイカ。
劣化個体として群れを追われたが実際は特殊個体で、融合する事で地獄の大総裁クラスの力を発揮出来るほか、召喚系の魔法を得意としている。
とても可愛らしい姿をしているが、あくまで「人食い」なので、テコナの領地では一日に数人の咎人が行方不明になっている。
・得意技&必殺技……【召喚魔術】【化石融合】【大いなる獣】【奇跡融合】
◆スップリン
シェオル大迷宮の中層にある「インガの森」の主にしてスプリガン。喋れる時の一人称は「わたくし」。
アルマとカルマの才覚を見抜いており、捨てられた彼らを拾い、立派な生物兵器に育て上げた。過去の経歴は不明だが、使用する魔法から“ある人物”との関係を地元では噂されている。ようするに謎。
粘菌生命体というだけあって変幻自在であり、再生力も高い。魔法も得意なので、「プリン・ア・ラ・モード」時の戦闘力は凄まじい物がある。
ただし、魔法が効かない相手だと攻撃力がガタ落ちしてしまう上に体力だけは高い為、とんでもない泥仕合が始まってしまう。
ちなみに、スップリンはただの愛称で、本名は「ロキュル・ビューレイスト・ヘルブリンディ」。
・得意技&必殺技……【特異点】【特異点定理】【召喚魔術】【大いなる獣】
◆ドラコ
シェオル大迷宮でユダが捕まえた、世にも珍しい火が吐けるサラマンダー(本来のサラマンダーは火炎放射能力はない)。使い魔となった後は彼女の魔改造により液体金属生命体になった。ユダに一番懐いているが、スップリンとも仲がいい。カインともトモダチ。
・得意技&必殺技……【火炎弾】【火炎放射】【炸裂魔法】【爆裂魔法】
◆カイン・アルベルト
辺獄出身の特別な咎人。一人称は「オレ」。
魔王にも匹敵する魔力を持つが、それを身体強化や【爆裂魔法】にしか使えない残念な子。最近ドラコの協力で魔法剣も使えるようになった。割と義理堅い性格。
サイカとは腐れ縁で、シェオル大迷宮で出会って以来、彼女の不運に巻き込まれつつも絆を深めていき、そして――――――。
・得意技&必殺技……【爆裂魔法】
◆リュシル・イェーガー
シェオル大迷宮前役場の受付嬢にしてPDレース協会の審査員。辺獄の職業訓練講師も務めている。一人称は「わたし」。趣味は健康と昆虫観察。
メ○モンみたいな点目の素朴な魔女だが、サイカと出会った事で色々と酷い目に遭っている。
・得意技&必殺技……【波紋降雷砲】
◆テコナ・エウリノーム
エウリノーム家当主を務める破壊の魔女。サイカの母親にして親馬鹿。一人称は「アタシ」。
元は日本の地獄出身で作家志望だったが、訳あって英国に引っ越してきている。
地獄の十王たちから疎まれ、ゾロアスターの神々に畏れられ、七大魔王に気に入られている、その実力は伊達ではなく、拳一つで天使を蹂躙してしまう程。魔法も行使した場合、大天使ですら危うい。
一人娘のサイカを溺愛しており、彼女の為ならどんな犠牲も払う冷酷な一面がある。
・得意技&必殺技……【土地開発】【無限起動兵器】【炸裂魔法】【爆裂魔法】【天界蹂躙拳】【天界蹂躙神拳】【天威無崩脚】【決戦融合】
◆アンタレス
エウリノーム家の執事。誰かさんのパパ。一人称は「私」。テコナと二人きりの時は「俺」。
元は日本の地獄出身の咎人で冒険者だったが、訳あって英国に引っ越してきている。
テコナの無茶振りを確実に実行出来る縁の下の力持ちで、淡々と人を殺せる有能な人物。彼もまたサイカの為なら残虐非道な手段も厭わない。
・得意技&必殺技……【無限起動兵器】【神風障壁】【光刃炎熱波】【天威無崩脚】【光矢流星】【隕石降下】【死兆星群】
◆カーミラ・レ・ファーニュ&ミカーラ・シェリダン
テコナに仕えるメイド軍団のトップとナンバー2。腹違いの姉妹で、表向きの役職は魔女だが、正体は真祖の吸血鬼。配下のメイドも殆どが吸血鬼である。テコナとアンタレスにハンティングされそうになった末に軍門に下った為、密かに野心を持っている。でもサイカは目に入れても痛くない程に可愛い。
◆マモン
地獄の七大魔王の一柱にして、「強欲」を司る悪魔。烏頭な見た目に違わず知略に優れる。シリル・エイカーとの騒動を経て、サイカと契約して魔法少女にしてやった。
サイカ:「マモン様いたの?」
マモン:「黙れ小娘」
◆ウリエル
四大天使の一柱にして灼熱地獄タルタロスの支配者。超現場主義者でとんでもない戦闘狂。神に仕える立場でありながら、その実無神論者で戦いそのものを神聖視しているヤバい奴。敵の敵は味方である。
◆指揮官
機械天使兵団を率いる指揮官。戦闘狂にも程があるウリエルから無茶振りにも健気に応えようとする苦労人。ちなみに女性である。
《敵サイド》
◆シリル・エイカー
蟲毒の魔女と畏れられる殺人鬼。世界中から指名手配されているが、素顔を知る者はいない……というか皆殺しにした。一人称は「わたし」。常に人間に対して不信感を持っており、蟲妖怪にしか心を開かない。
元は日本出身で、後琉 栄華という名の極普通な介護職員(寮母)だったが、ある日出会った夜雀の「みどり」と共にあの世へやって来た「転移者」。つまり最初から密入国者であり、隠蔽能力に長けている。その技術は地獄の長でさえ見抜けない程。安心と安全が保障された平穏な日々を常に望んでいて、邪魔者は容赦なく排除する。
だが、神魔界大戦「世界最後の日」により日本の地獄を見限り、英国の魔女界に来てしまった事が、彼女の運命を分けた……。
・得意技&必殺技……【波紋降雷砲】




