少女は狼の夢で踊る エピローグ
「昨夜未明、東京都牝坐区で、車の接触事故が…」
昨日学校で過労で倒れ、半日寝こけるポカをやらかした私、芦野りんごはTVでニュースを聞き流しながら、登校前の支度を済ませ早々に家を出る。
体は回復したが、正直頭はまだもやがかかったようにうまく働かない。
しかし化学の鬼の柳田のテスト勉強が全くできなかったので、早めに学校に着きたい。
…
…
?
何か、大切なことを忘れているような…。
ふと、我が家の隣の敷地が気になり、動画の巻き戻しのような横着な足取りで後退すること5歩。
そこにあったのは、地主が手入れをしないので草がぼうぼうに生えて荒れ放題の、いつもの、ただの空き地だ。
ここは、私が生まれた頃からずっと何にもない。
…何故この場所が気になったのだろう。
そんなことより今はテストや目前の文化祭のことを考えた方がよさそうなものなのに。
心にある滓に違和感を覚えながらも、少女は追及を止め、一人学校に向かった。
少女密猟特区『ヤルンヴィド』。
「狼の聖域」の名を冠するその地では、政府黙認の限定的自治権の元、人狼は女性を自由に狩ることが許される。
表向きは女性の住みよい街づくりへの取り組みが盛んな未来志向の行政市町村であり、本当の目的や「彼ら」の存在が公にされることは決してない。
今日もどこかで狩猟の咆哮がこだまする。
最後までお付き合い頂きありがとうございました!!
また次章更新でお会いできることを楽しみにしております♪




