囁き
もう逢えないのだろう
透き通る緑の海で泳ぐ
濡れた手を陽に翳した
黄玉の光で焼け焦げて
そのまままた深く潜った
指の間の空気が
私から離れて浮かんでいく
眩しさに目が眩んだ
あなたはもう私を見つけない
ねぇここまで落ちてきてよ
そんな声は薄いピンクの空へ届かない
まだ逢った事のないあなた
あなたにだけ教えよう
口から零れる欠片
私を突き刺した
淡い赤
あなたに逢いたい
あぁ、あなたは人かしら
あなたが何かすらもわからないの
でも待っていた
日に日にこの愛は大きくなる
あなたにだけ教えよう
あのね
私はもう居ないの