3月公式戦 家庭婦人大会 決勝戦 5
2セット目は1セット目と違い、ラリーの応酬だった。時間の経過の割には点数が入らない。双方すでに肩で息する者も見受けられる。
永竹クラブのサーバーは#18ユカちゃん。陽介が頼りにしているセッター。バックレシーバーを狙ったサーブが、蕨クラブのコートに向かう。
蕨クラブのバックライトがレシーブ。少し乱れたがハーフセンターがレフトエースに、二段トス。
蕨クラブのレフトエースは、フェイント。
バックレフト#4川さんが、何とか上げる。
上がったボールにセッター#18ユカちゃんが突っ込んで、さらに上げる。ハーフセンター#9井口ちゃんがチャンスボールを、蕨クラブに返す。
浅く返って来たチャンスボールを、蕨クラブのハーフセンターがセッターにパス。
蕨クラブは、な~んちゃってBクイックを使い、得点。
永竹クラブ4ー6蕨クラブ
その後、双方の攻守が白熱するも、2点差が中々つまらず、2セット目の中盤をむかえた。
永竹クラブ11ー13蕨クラブ
陽介は、今まで経験したことがない数の二段トスを打って、疲れが見えるレフト#17よっちゃんに代えて、#10芦さんをコートに入れた。それと同時に中衛レフト#2ヤマちゃんをレフトエースポジションに、#10芦は中衛レフト(#2ヤマちゃんのポジションだったところ)に位置するように、指示をした。
蕨クラブのサーバーは、若きレフトエース。力強いサーブが永竹クラブに向かって来た。
バックライト#6マメちゃんがレシーブ。乱れたがハーフセンター#9井口ちゃんが、レフト#2ヤマちゃんに二段トス。
#2ヤマちゃんのアタックは、蕨クラブのバックレフトがレシーブ。二段トスをレフトエースに上げる。
永竹クラブの2枚ブロックを、ものともせず打ち抜き、得点。
陽介は、タイムアウトを要求した。
永竹クラブ11ー14蕨クラブ
「皆な一息いれよう!、リズム的には良いんだけど、体力的にキツそうだから、もう少し頑張って!、こっちが連続得点すれば、相手もあわてるから、それまでガマンしよう!、それとこのセットは出来るだけ#2ヤマちゃんにトスを集めて!、やむを得ず相手コートにチャンスボールを返す時は、バックレシーバーを狙って、二段トスを数多くレフトエースに打たせるように!、僕が指示するまで、ライト#1ヨシちゃんを温存するように!、さぁ、大きな声を出して頑張ろう!」と言って、コートに戻した。
この時陽介は、このセットは蕨クラブも必死にきてるし、永竹クラブも大分疲れが出ていると感じ、フルセットに突入することを覚悟していた。ライト#1ヨシちゃんを温存するように指示したのは、実はフルセットに突入した時用の作戦だった。