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12月 遠征 親睦大会 27

 永竹クラブのサーバーは、大御所の#4川さん。


 陽介はベンチを立ち、「川さん、全力でサーブを打って!」と大きな声で指示を出した。


 #4川さんは大きくうなずき、「そぉ~れ!」と言って全力でサーブを打った。


 しかしそのサーブは当たり損ねて、ネットを越えるか越えないかギリギリのところに高く山なりに向かった。


 永竹クラブのメンバーは、サーブの行方を全員で眺めている。


 国吉クラブの中では身長が高いセッターが、そのボールに向かいジャンプ。


 ネット越えるか越えないかのボールを、ダイレクトでアタックを打って見せた。


 しかし、主審の吹笛。


 国吉クラブのセッターの、オーバーネットの反則。


 ボールがネットを越える前に、コンタクトしてしまった。


 きっと、あまりにも緩いサーブだったので、待ち切れず打ってしまったのであろう。


 #4川さんは、照れ笑いをしながら両手を上げて喜んだ。


 #11和気ちゃんも、「川さん、ナイスサーブ!」と嫌味たっぷりで、笑いながら大声を出す。


 ベンチの#15彩姉さんもそれに呼応して、「川さん、素敵ぃ~!」と笑いながら誉める。


 相変わらず猛獣コンビは、仲が良い。


永竹クラブ7-9国吉クラブ


 #4川さんのサーブが続く。


 今度は、勢いこそないが、相手コート後方にサーブが向かった。


 国吉クラブは、バックセンターがレシーブ。セッターはライトアタッカーに低い平行トスを上げた。ライトアタッカーは、永竹クラブのレフト#17よっちゃんと中衛レフト#8ハリちゃんの2枚ブロックの後ろ、バックレフト#4川さんの前にフェイントを落とし決めた。


 国吉クラブの攻撃が多彩で、しかも今までのアタックがみんなシャープなので、永竹クラブのメンバーはガチガチにレシーブを構えていた。したがって、あっさりとフェイントが決まってしまった。


永竹クラブ7-10国吉クラブ


 国吉クラブのサーブ。


 このサーバーは、小柄だがジャンプサーブを打って来た。


 ドライブがかかった強いジャンプサーブ。


 永竹クラブは、バックセンター#3キーちゃんがレシーブを試みるもはじかれた。


 国吉クラブのサービスエース。


永竹クラブ7-11国吉クラブ


 国吉クラブのジャンプサーブが続く。


 素晴らしくドライブが利いた、ジャンプサーブだ。


 永竹クラブは、レシーブの要バックライト#9井口ちゃんがレシーブを試みるも、勢いに押されはじいた。


 国吉クラブの連続サービスエース。


永竹クラブ7-12国吉クラブ


 国吉クラブの強烈なジャンプサーブが続く。


 永竹クラブは、バックセンター#3キーちゃんがレシーブ。乱れたボールをハーフセンター#16イソちゃんが、「レフト!、レフト!、トス持ってこい!」と大きな声で呼んでいる#17よっちゃんに二段トス。


 しかし、主審の吹笛。


 #16イソちゃんのドリブルの反則。


永竹クラブ7-13国吉クラブ


 国吉クラブのジャンプサーブは、まだ続く。


 永竹クラブは、中衛レフト#8ハリちゃんがレシーブ。しかしレシーブしたボールは国吉クラブに直接返ってしまった。


 国吉クラブは、小柄なハーフセンターが左利きの中衛ライトに直接二段トス。左利きの中衛レフトが永竹クラブの中衛レフト#8ハリちゃんがストレートコースを抑えるブロックをしているのを確認すると、左利きの中衛ライトの所に走り込んできた、セッターにAクイックのトスを上げた。


 走り込んできたセッターは、上がったAクイックのトスを空中で体を反転して、永竹クラブコートほぼ真ん中に鋭角にアタックを決めた。


 レフト#17よっちゃんが、「すげぇ~!、テレビで見た全日本の攻撃みたい!」と声を上げた。


永竹クラブ7-14国吉クラブ


 国吉クラブのジャンプサーブは、まだまだ続いている。


 しかし、第一サーブのジャンプサーブをネットにかけた。


 第二サーブ。今度はジャンプサーブではなく、フローターサーブ。


 永竹クラブは、ライト#1ヨシちゃんがオーバーでレシーブ。セッター#6マメちゃんは、レフト#17よっちゃんにトス。


 #17よっちゃんは、相変わらずブロックなど気にせずがむしゃらにアタックを打ち込んだ。


 国吉クラブは、バックレフトがレシーブ。乱れたボールを小柄なハーフセンターがレフトアタッカーに二段トス。


 レフトアタッカーは、永竹クラブの中衛ライト#11和気ちゃんとライト#1ヨシちゃんの2枚ブロックめがけアタックを打つ。


 #11和気ちゃんが、「ワンチーぃぃぃ~!」と叫ぶ。


 ブロックにワンタッチがあったものの、勢いが衰えず向かって来たアタックを、バックセンター#3キーちゃんが、アンダーでレフト#17よっちゃんに二段トス。


 #17よっちゃんは、変わりなくがむしゃらにアタックを打ち込む。


 国吉クラブは、ライトと左利き中衛ライトの2枚ブロックがワンタッチ。そのボールを小柄なハーフセンターがアンダーレシーブでレフトアタッカーに二段トス。


 レフトアタッカーは、永竹クラブの2枚ブロックめがけアタックを打つ。


 またもや#11和気ちゃんが、「ワンチーぃぃぃ~!」と叫んだ。


 しかし、主審の吹笛。


 #11ジャイアントパンダのたくましいお腹が、ネットタッチの反則。


 #11和気ちゃんは、申し訳なさそうに、これまたたくましい左腕を上げて「自分がネットタッチをしました」のポーズをとった。


永竹クラブ7-15国吉クラブ

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