12月 遠征 親睦大会 15
メンバーチェンジでベンチに戻って来た#9井口ちゃんを陽介は自分の隣に座らせ、「まぁまぁ、落ち着きなよ!、貴女が言いたいことは良く分かるって、皆な思ってるるから大丈夫だよ!、だけど、あんなにあからさまに#17よっちゃんを威嚇したら、もっと畏縮しちゃうじゃない!?、#17よっちゃんは井口ちゃんより年上なんだし!」と諭した。
しかし#9井口ちゃんは、「冗談じゃないですよ!、コートに入ったら年上も年下もないですよ!、一生懸命のプレーの結果なら仕方ないけど、#17よっちゃんはミスしてもヘラヘラ笑ってるだけじゃん!?、こっちが必死にやってるのに!、許せないよ!」と、怒り心頭だ。
陽介は、「井口ちゃんが思っていることは、僕を含めておそらく皆なも同じ様に思ってると思うよ。だけどね、今は試合中だから言葉を選ばないとチーム全体に悪影響を及ぼすことになっちゃう。#17よっちゃんのミスが原因なのに、指摘した井口ちゃんまでが原因になりかねなくなっちゃう。そうなると収拾つかなくちゃうからね。」と言い含めた。
さらに続けて、「でも#17よっちゃんのミスが原因よる失点は現実だから、#17よっちゃんはメンバーチェンジしてベンチに戻すつもりだよ!、でも次の次が#17よっちゃんのサーブだから、せめてそのサーブに汚名返上のチャンスを与えないと、#17よっちゃんの立つ瀬がなくなっちゃうから、そこまでは我慢するけどね。」と言った。
#9井口ちゃんは、「陽ちゃんがそこまで考えてるんだったら、分かった。」と言って理解してくれた。
陽介はさらに#9井口ちゃんに、「次のプレーがどのような形で終わっても、すぐに#14三輪さんとメンバーチェンジするけど、大丈夫かな?」と聞いた。
#9井口ちゃんは顔面を抑えながら親指を立てて、「分かった!」と言い笑顔を見せた。
八葉クラブのジャンピングフローターサーブが続く。
栄竹クラブは、代わったばかりの#14三輪さんがレシーブ。乱れたボールをバックセンター#3キーちゃんが必死にホロー。
中衛ライト#19イケさんが、何とかチャンスボールを返した。
八葉クラブは中衛レフトがレシーブ。セッターはハーフセンターにセミのトスを上げた。ハーフセンターはブロックが無いことを確認して、栄竹クラブのバックライトに入っている#14三輪さんめがけアタックを打った。
#14三輪さんは大御所。年齢的にも機敏に動くことは出来ないが、コートに入った以上必死のプレーを見せる。#14三輪さんは八葉クラブのハーフセンターが打ったアタックを手に当てた。
栄竹クラブは、大御所がレシーブしてはじいたボールを必死にに追い、ライト#1ヨシちゃんがホロー。またもや中衛ライトの#19イケさんが、何とか八葉クラブのコートにボールを返した。
八葉クラブは、中衛レフトがレシーブ。セッターは中衛ライトにセミのトスを上げた。
しかし主審の吹笛。八葉クラブのセッターがドリブルの反則。
#14三輪さんは、大喜び。メンバーが#14三輪さんの所に駆け寄りハイタッチ。
八葉クラブのジャンピングフローターサーブが、やっと切れた。
陽介は、直ぐに#14三輪さんと#9井口ちゃんをメンバーチェンジした。
栄竹クラブ9-8八葉クラブ
ベンチに戻って来た大御所#14三輪さんは、大喜び。自分がレシーブしたボールが得点につながったことで大満足の様子だった。
#14三輪さんは陽介に、「陽ちゃん、ありがとう。私までコートに入れてくれて!、感謝してるわ!」と言って握手を求めた。
陽介も、「ナイスカットだったじゃないですか!?、ナイスプレーでしたよ!」と言って握手をした。
しかし#14三輪さんと陽介の微笑ましい握手をよそに、メンバーチェンジしてコートに戻った#9井口ちゃんが、#17よっちゃんのの所に向かって行ったのを陽介は全く気付かず、#15彩姉さんと#11和気ちゃんの猛獣コンビが、「陽ちゃん、井口ちゃんが...!」と言い陽介がコートに目をやった時には、#9井口ちゃんの右手が#17よっちゃんの顔面付近に上がった場面だった。
猛獣コンビも、大御所の#4川さんも#14三輪さんも、ベンチのメンバーも、「ダメ~~~ぇ!!!」と叫んだ。