12月 遠征 親睦大会 13
#9井口ちゃんのサーブが続く。
八葉クラブは、バックセンターがレシーブ。セッターは、Bクイックに走りこんできた中衛レフトとAクイックに入って来たハーフセンターをおとりに、中衛ライトに低いセミのトスを上げた。中衛ライトは栄竹クラブの中衛レフト#8ハリちゃんの1枚ブロックを避けて、クロスぎみにアタックを打った。
そのアタックをバックライト#9井口ちゃんがレシーブ。乱れたボールを中衛ライト#19イケさんが、中衛レフト#8ハリちゃんに二段トス。
#8ハリちゃんは、ネットから離れた二段トスを打ち切れず、軽くはたいてチャンスボールを返した。
八葉クラブは、バックレフトがセッターにオーバーでパス。かと思ったら、直接中衛ライトに二段トス。中衛ライトはその二段トスを思いっきり打つかと思ったら、走りこんできたセッターにAクイックのトス。しかしセッターはバランスを崩し、ネットにかけた。
栄竹クラブは、またもや何が起こっているのか全く分からない。主審が栄竹クラブに得点のシグナルを出しているのにも関わらず、キョトンしたままサーブのボールさえ取りに行かない。
主審にサーブをするために、早くボールを拾って来るようにシグナルで催促される有様だ。
陽介は、「八葉クラブは、栄竹クラブのことを何か勘違いをして、必死に攻撃を仕掛けて来る。この弱小チームに対しては、八葉クラブの技術と経験を持ってすればもっと普通のバレーボールをすればいいのに!」とすら思った。しかし、八葉クラブは一切手を抜かない。相手がどんなレベルでも決して手を抜かないのだろう。八葉クラブは対戦相手に失礼のないようにプレーをする。そんなチームに違いないと、敬服した。
栄竹クラブ4-0八葉クラブ
#9井口ちゃんのサーブが続く。
ところが#9井口ちゃんにしては珍しく、当たり損ねのサーブが山なりに八葉クラブのコートに向かった。
八葉クラブは、最初からサーブカットしないポジションで、ネットに張り付いていた中衛レフトが、#9井口ちゃんが打ち損ねた山なりのサーブを、ダイレクトで栄竹クラブコートに打ち込んで決めた。
栄竹クラブ4-1八葉クラブ
八葉クラブのサーブ。
栄竹クラブはバックレフト#17よっちゃんがレシーブ。セッター#6マメちゃんはバックライト#1ヨシちゃんにトス。
#1ヨシちゃんは、八葉クラブの2枚ブロックの後ろにフェイントを落とし得点した。
メンバーは#1ヨシちゃんの所に駆け寄りハイタッチ。皆な大喜びだ。
だが陽介は、そもそもフェイントが大っ嫌い。しかし得点に色はついていないので良しとした。
栄竹クラブ5-1八葉クラブ
栄竹クラブのサーバーは、#3キーちゃん。
#3キーちゃんは、低くて早くてコートの奥まで届くサーブを打った。
八葉クラブはバックライトが#3キーちゃんのサーブの威力に押され後ろにはじいた。サービスエース。
栄竹クラブ6-1八葉クラブ
#3キーちゃんのサーブ。
八葉クラブは、ハーフセンターがレシーブ。やや大きめのレシーブをセッターがジャンプしてレフトアタッカーにトス。
しかし主審の吹笛。八葉クラブのセッターのネットタッチの反則。
八葉クラブはタイムアウトをとった。
栄竹クラブ7-1八葉クラブ
相手のタイムアウトで戻って来たメンバーに陽介は、「今は八葉クラブのミスに助けられて得点をしているけど、もう少し慎重に丁寧にプレーをすように頑張ろう!、それと八葉クラブには我々の文化に無いようなプレーがたくさんあるけれど、そのプレーが決まっちゃった時は敬意を表して諦めて、次に切り替えるようにしよう!、我々が理解したり真似したりすることは今のところ出来ないんだから!、サーブ・パス・レシーブを丁寧にしてい行こう!」と言って、円陣を組みキャプテン#1ヨシちゃんに声掛けさせてコートに送り出した。




