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11月一般大会9 「〇〇もおだてりゃ木に登る!」

 #11和気ちゃんのサーブが続く。


 「ウォォォ!」と雄叫びを上げて打ったサーブは、またも当たり損ねで、まるでチャンスボールを相手に返したようなサーブだった。


 ドリーム化繊は、ハーフセンターがオーバーでセッターにパス。セッターはBクイックを使って決めた。


永竹クラブ5-3ドリーム化繊


 ドリーム化繊のサーブ。


 永竹クラブは、木に登った#11和気ちゃんがレシーブ。乱れたボールをハーフセンター#16イソちゃんが、これまた木に登ってるレフト#2ヤマちゃんに二段トス。


 #2ヤマちゃんは、気分良く思いっきりアタックを打ったが、ネットにかける。


 しかし主審の吹笛。ドリーム化繊のネットタッチの反則。


 #2ヤマちゃんは、命拾いをした。


永竹クラブ6-3ドリーム化繊


 永竹クラブのサーバーは#6マメちゃん。バックセンター#3キーちゃんがセッターに入る。


 #6マメちゃんは、速くて低いサーブを打った。


 ドリーム化繊は、バックレフトがレシーブ。コート真ん中に上がったボールをハーフセンターがレフトアタッカーに二段トス。


 しかし主審の吹笛。ドリブルの反則。


永竹クラブ7-3ドリーム化繊


 #6マメちゃんのサーブが続く。


 ドリーム化繊は、ハーフセンターがレシーブ。セッターは速くて低い平行トスをレフトアタッカーに上げた。


 レフトアタッカーは、永竹クラブの2枚ブロックめがけアタックを打った。


 永竹クラブは中衛ライトの#19イケさんが、ワンタッチ。


 バックライト#9井口ちゃんが、レフト#2ヤマちゃんに二段トス。


 やや短めの二段トスに#2ヤマちゃんが助走を始める。と同時に、何を思ったか#11和気ちゃんも助走を始めた。皆な「アブナイ!、ぶつかる!、ぶつかる!」と大きな声で2人が同時にボールを打とうとしていることを知らせる。


 その声に、2人共助走をやめ、お互いの顔を見た。そして慌てて#2ヤマちゃんがオーバーパスで、せっかくの二段トスを、チャンスボールで相手コートに返す。


 ドリーム化繊は、中衛ライトがオーバーでセッターにパス。セッターはライトアタッカーにトス。ライトアタッカーは、永竹クラブコートのインコースを狙いアタック。


 そのアタックは、ブロックのコースに入っていたバックライト#9井口ちゃんへ打ち込まれた。


 #9井口ちゃんは、ナイスカット。セッターに入っている#3キーちゃんは、ライト#1ヨシちゃんにトス。


 #1ヨシちゃんは、ドリーム化繊の2枚ブロックめがけアタックを打ったが、そのブロックがワンタッチ。ボールはドリーム化繊のハーフセンターがレフトアタッカーに二段トス。


 レフトアタッカーは、離れた二段トスを打ち切れず、チャンスボールを返した。


 永竹クラブは、バックレフト#10芦さんがセッターに入っている#3キーちゃんにパス。#3キーちゃんはレフト#2ヤマちゃんにトスを上げた。


 しかし#2ヤマちゃんは、さっき#11和気ちゃんとお見合いをしているので、遠慮気味に助走し軽くアタックを打った。


 ドリーム化繊は、バックレフトが簡単にレシーブしたが、やや大きくネット際に飛んだボールをセッターがジャンプして、レフトアタッカーにトス。


 しかし主審の吹笛。ドリーム化繊のセッターがネットタッチの反則だった。


 少し長いラリーは、ドリーム化繊の反則で永竹クラブの得点となった。


 ドリーム化繊は、タイムアウトをとった。


永竹クラブ8-3ドリーム化繊


 相手のタイムアウトでベンチに戻って来たメンバーに陽介は、「ヤマちゃんと和気ちゃん、あなた達はさっき誉められてご機嫌で木に登っちゃているけど、木の上でタバコ吸ってないでとっと降りて来なさい!、ヤマちゃんはご機嫌で冷静さを失い、和気ちゃんは嬉しさで自分がすべきプレーを忘れ、その結果チームのリズムを2人で崩してるよ!、相手のミスで救われてるけど、このままの気持ちでやってると負けるよ!」と、強い語気で言ってコートに送り出した。


 陽介のタイムアウトの話しを聞いていた、ベンチ後ろの大会本部席に座っていたA区の連盟顧問は、大爆笑。「陽ちゃん。うまいこと言うね!、誉めて木に登ったママさんを降ろすのは、大変だ!、ハッハッハッ。」と。


 陽介は後ろを向き、連盟顧問に、「笑い事じゃぁありません。」と言ったが、連盟顧問は、「ゴメン!、ゴメン!」と笑いながら手を合わせた。

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