9月 家庭婦人大会 8
陽介は、戻って来たメンバーに日の出クラブの攻撃の癖を伝え、「タイムアウトが明けたら、#15彩姉さんと#16イソちゃんをメンバーチェンジします。次に、レフト#17よっちゃんは、バックレフトに、#2ヤマちゃんはレフトに、#16イソちゃんはハーフセンターにポジションを変えて下さい。それと、日の出クラブのレフトアタッカーは、スタンディングジャンプで、クロスコースにしかアタックを打っていないので、2枚ブロックを内側に寄せてゆっくり飛んで、クロスコースを閉めて下さい。そしてしばらくの間、セッターにボールが入った時は、中衛レフト#8ハリちゃんにトス。二段トスはレフト#2ヤマちゃんに上げるようにして下さい。また#1ヨシちゃんにトスが上がったり、アタックを打つチャンスがあった場合は、ブロックを避けてコースを打つのではなく、長身外国人ママさんの右手を狙って打つように!、ワンタッチをとれば、コースが変わってレシーバーがレシーブしにくくなるはずだから!」と言って、コートに送り出した。
タイム明けを知らせる副審の吹笛。
その直後に陽介は、#15彩姉さん ⇒ #16イソちゃんの、メンバーチェンジを申し出た。
(当時の9人制バレーボールのメンバーチェンジのルールでは、永竹クラブを例にすると、スターターだった
#13 ⇒ #15 ⇒ #16というメンバーチェンジが出来る、9人制独特のルールがあった。
ただしメンバーチェンジの回数は3回までだった。ちなみに6人制バレーボールでは、スターターが#13だったとした場合、
#13 ⇒ #15は可能だが、#15がメンバーチェンジする時は、#13としか出来ないルールだった)
陽介が指示したメンバーチェンジと、ポジションチェンジは、#17よっちゃんのバックレフトへのポジションチェンジを除けば、練習でも経験をさせていたことだったが、#17よっちゃんのポジションチェンジについては、また誰かが文句を言って、「以前のようにもめるのかなぁ?」と若干不安だった。しかし以前のそれと違い、#17よっちゃんが負の連鎖から抜け出れないこと。バックレフトのポジションに#17よっちゃん以上のメンバーがいないことなどから、メンバーも一様に納得している様子だった。
タイム明けの、日の出クラブのサーブ。
早速メンバーチェンジしたばかりの、ハーフセンター#16イソちゃんがレシーブ。セッター#6マメちゃんは、中衛レフト#8ハリちゃんにトス。
陽介の予想通り、センターからの攻撃にブロックはついていない。
#8ハリちゃんは、しっかりと決めた。
永竹クラブ5-15日の出クラブ
永竹クラブのサーバーは、#16イソちゃん。
#16イソちゃんが、強いサーブを打った。
しかし#16イソちゃんが、サーブを打った瞬間に、主審の吹笛。
サーブ順間違えの反則だ!
永竹クラブは、ポジションチェンジをしていたので、本来であればハーフセンターにいた#2ヤマちゃんのサーブ順であったが、レフトにいたので今までの流れ通りハーフセンターに入った、#16イソちゃんがサーブを打ってしまった。
9人制バレーボールのルール上、まず得点が日の出クラブに入り、永竹クラブが次のサーブを打つと時は、本来サーブを打つべき順番であった#2ヤマちゃんを飛ばして、次のサーバーが打たなければならない。つまり永竹クラブはこの場面で、#2ヤマちゃんはサーブが打てず、次の順番の#17よっちゃんがサーブを打つことになる。
永竹クラブ5-16日の出クラブ