9月 家庭婦人大会 6
ベンチ戻って来たメンバーに、「悪いバレーをやっている訳ではないから、心配しないで!、ただ日の出クラブのレフトエースは、どんなトスでも必ずアタックを打ってくるから、気を抜かずしっかり準備して対応しよう!、それとブロックはもっとゆっくり飛ぼう!、サーブはあまり威力を感じないから、丁寧にサーブカットして乱れたら二段トス。アタックのレシーブはナイスカットじゃなくて良いから、とにかくコートの中に上げて二段トス。大きな声を出して自分達にリズムを持ってこよう!」と陽介は言って、円陣を組みキャプテン#1ヨシちゃんに声掛けさせ、コートに戻した。
タイム明け、日の出クラブのサーブが続く。
永竹クラブは、バックセンター#3キーちゃんがレシーブ。セッター#6マメちゃんはレフト#17よっちゃんにトス。
#17よっちゃんは、力んでアタックをネットにかけ、失点。
永竹クラブ2-7日の出クラブ
#17よっちゃんは、どうも力みがとれない。「ゴメン!、ゴメン!」と誤っているが、アタックのフォームがバラバラだ。
日の出クラブのサーブが続く。
永竹クラブは、ハーフセンター#2ヤマちゃんがレシーブ。セッター#6マメちゃんは、ライト#1ヨシちゃんにトス。
#1ヨシちゃんは、長身外国人ママさんの1枚ブロックめがけ、ブロックアウトをとるように、ひねってアタックを打った。
しかし、まともにブロック。
#1ヨシちゃんのアタックが悪い訳ではない。ブロックを抜けばレシーバーが構えているので、ブロックアウトをとろうとしたアイデアも悪くない。
ただ、相手が今まで経験したことが無いくらい、大きすぎるのだ。
永竹クラブ2-8日の出クラブ
日の出クラブのサーブ
永竹クラブは、バックレフト#13シズさんがレシーブ。乱れたところをハーフセンター#2ヤマちゃんが、レフト#17よっちゃんに二段トス。
#17よっちゃんは、またもや力んでネットにかける。
永竹クラブ2-9日の出クラブ
#17よっちゃんは、下を向いて「ごめんなさい。」と言った。
#2ヤマちゃんが、「切り替えて、次、次!」と#17よっちゃんに言う。
日の出クラブのサーブは、まだ続いている。
永竹クラブは、バックレフト#9井口ちゃんがレシーブ。
セッター#6マメちゃんは、ハーフセンター#2ヤマちゃんにトス。
#2ヤマちゃんは、気合の入ったアタックを決めて、やっと得点した。
永竹クラブ3-9日の出クラブ
永竹クラブのサーバーは、#13シズさん。陽介は#15彩姉さんとメンバーチェンジした。
#15彩姉さんに「思いっきりサーブを打ってきて下さい」と声をかけた。
主審のサーブ許可の吹笛。
#15彩姉さんは、「行くぞ!」と吠えて、一か八かのサーブを打った。
物凄いサーブが、日の出クラブのコートに向かう。
しかし#15彩姉さんのサーブは、日の出コートの上空遥か上を通過し、体育館の壁に音を立ててダイレクトに当たった。
さすがに体育館全体で笑い声が出た。
#15彩姉さんも、照れ笑いをしている。
しかし陽介だけが、「彩姉さん、今ので良いよ!、どんなに思いっきり打っても、誰もあんな威力のあるボールは打てないから、もう1本同じように打って!」と、本気で叫んだ。
#15彩姉さんは、陽介の声に大きくうなずき、「行くぞ!」とまた吠えた。
その気合の「吠え」に、#11和気ちゃんが「オゥ!」と呼応する。
猛獣大サーカスの始まりだ。
コートにいる永竹クラブのメンバーは、心なしか左右に避難している様子。
#15彩姉さんがサーブを思いっきり打った。
しかしそのサーブは、あたりそこねて、やっとネットを越す。
ところが、第1サーブで物凄いサーブを見せられた日の出クラブのサーブカット隊形が、かなり下がっていたので、ネット際にきた#15彩姉さんのサーブをレシーブすることが出来なかった。
#15彩姉さんは、たくましい両腕を高々と上げてコートの中を走りまくり、メンバーを鼓舞する。
永竹クラブ4-9日の出クラブ