9月 家庭婦人大会 3
蕨クラブと日の出クラブの試合は、お互いのレフトエース同士の打ち合い。
相手のサーブやアタックを、どうレフトエースに打たせるかが、勝敗の分かれ目と言っても過言ではない試合内容だ。
レベルが低いA区での戦いとはいえ、試合を見ているほうも、やっているほうも、ハッキリとした意図が分かる。
蕨クラブは、日の出クラブの長身外国人(結婚して日本国籍になったとのこと)ママさんが打つ力強いアタックを、A区の家庭婦人女王の意地で、何とかレシーブ。
それを若きレフトエースに二段トス。若きレフトエースは、日の出クラブのコートめがけ、こちらも力強いアタックを打ち込む。
今度は日の出クラブのレシーバーが、それを必死にレシーブして、レフトエースの外国人ママさんに二段トスを上げる。
フェイントなど一切ない、両レフトエースの打ち合いだ。
フルセットの試合は、コートチェンジを挟んで終盤に入っている。
蕨クラブ18ー17日の出クラブ
白熱した試合が続いている。
観客席で応援している人数は、日の出クラブの方がやや多いかもしれない。いや小さい子供達が多く、黄色い大声援が人数を多く見せているのかも知れない。
「ママぁ~、頑張れ~!」
日の出クラブの子供達が、声援をおくる。
日の出クラブの選手は、観客席に向かって手を振る。
選手と観客席が一体になって、この試合を楽しんでいるように見える。
一方、蕨クラブの観客席は、
「何やってるんだよ!、しっかりレシーブしろ!」と、家庭婦人女王に叱咤激励する内容が多い。
蕨クラブの選手と観客席は、何か追い詰められた必死さを感じる。
試合は、日の出クラブが逆転して、マッチポイント。
蕨クラブ19ー20日の出クラブ
主審のサーブ許可の吹笛。
日の出クラブが、サーブを打った。
蕨クラブは、ハーフセンターがレシーブ。セッターが若きレフトエースにトス。
若きレフトエースは、渾身の力でアタックを打つ。
日の出クラブは2枚ブロック。
そのブロックに当たったボールが、打ち終わった若きレフトエース自身の胸に当たり、何とかつなごうと、もがいたが、主審の吹笛。
ホールディングの反則だ。
万事休す。
家庭婦人女王、蕨クラブは善戦むなしく、予選で姿を消した。
決勝戦は、永竹クラブ 対 日の出クラブ。
Aコートで、20分後にプロトコールをすると、大会本部からアナウンスがあった。同時にAコートで残っている予選(消化試合)は、Bコートで行われている試合が終了後、10分でプロトコールをすると、アナウンスがあった。
陽介は、Aコートの試合を一緒に観戦していた永竹クラブのメンバーに、すぐにウォーミングアップをするよう指示し、ウォーミングアップ終了後、試合が終わったばかりで休憩している日の出クラブが、コートを使用しないので、コートの中で練習をすると、キャプテン#1ヨシちゃんに伝えた。