第三話 激突!木こりのオッサン!
今回こそはバトル回です、駄文ですがどうぞ。
よう、前回勝利の方程式を見つけることが出来たトレントさんだよ。
「よっしゃ!じゃそろそろこのトレントいったるとすっべ!」
お、ナイスタイミングだなオッサンや。
休憩して体力を回復させ万全の体制で挑むというのは素晴らしい作戦だったな。
だがな?悲しいかなそれが今回のあんたの敗因だよ俺に十分に対策を考えさせる時間を与えてしまったあんたの負けだよ!
そうやって俺が不敵な笑み(相手からは見えていません)を浮かべているとオッサンが遂に斧を振り上げ臨戦態勢に入った。
さぁ来いよ、ただ伐採されるだけのほかのトレントとは違うってこと見せてやる。
スキル自動回復発動!さぁどっからでもこい!
「うーん、ちょいさぁぁぁぁぁぁぁ!」
と、気合の入った雄叫びと共に俺に斧が振り下ろされる。
カツーーーン!
と、小気味のいい音を立てて俺の体にだいたい30cmぐらい斧がめり込む。
ぐは!うわ!意外と痛てぇ!覚悟してたけどここまで痛いとはね!
ぐ、でHPはどれぐらい残ってる?
HP 39 / 48
フハ、フハハハハハハ!
よし!よし!これで作戦の第一段階はどうにかなったな!正直オッサンが俺に与えられるダメージが10を超えるとか、一撃で伐採されるとかだったら終わってたが結果オーライだ!
そしてここからが作戦の第二段階、オッサンが二発目を俺に叩き込む前に回復魔法 ・ ヒール!
HP 39 → 48 MP 28 → 20
そして俺に付いていた傷がピッタリと何事も無かったかのように修復される。
「お?斧入れる場所間違えたけ?まぁいいべとりあえずもう一発いくべ」
そう言うとオッサンは再度斧を振りかぶり。
カツーーーン!
再度小気味のいい音をが響き渡った。
ぐ、よしもう一度ヒール!
HP 39 → 48 MP 20 → 12
さっきと同じように俺についていた傷があっという間にに修復される。
「あーれま、こりゃー何が起きてるんだべさ?」
ふふふふふふ混乱しているな?まぁ無理もないだろう、なんせこの神智目録さんが言ったことを全面的に信じるなら通常のトレントってやつは自動回復は持っていても回復魔法は持っていないそうだからな。
そう、俺の考えた素晴らしい作戦とは!
MPが続く限り攻撃を受けた直後にヒールを使うことで再生力がメチャクチャ高いトレントに見せかけ、
何発斧を叩き込んでも無駄と思わせ諦めて帰ってもらい、
あわよくば村の他の木こりにも情報を広めてもらい俺の安全を勝ち取るという戦法である!
まぁ全てが運任せで今は上手くいってるけどこれオッサンが諦めずに永遠と叩き込んできたら俺死ぬんだけどね?
だが俺は信じている、今薪を早急に集めねばならない状態でこんなクソめんどくさいトレント1本に構ってられないと信じている。
てか本当に諦めてくださいお願いします、あと斧が二発でヒールが使えなくなってボロが出るんですお願いします!
「うーんとりあえずもう一発いくべ」
だがその念は通じず無情にも振り下ろされる三発目。
カツーーーン!
三度目の小気味のいい音が森に響き渡った。
ぐは!クソ、これでもう打ち止めだぞ!ヒール!
HP 39 → 48 MP 12 → 4
そして俺の傷は何事も無かったかのように修復されるが、これでもう俺はヒールが使えない。次に斧がきたらすぐに回復できずに今までの見せかけだとバレて俺の人生?はここで終わる。
頼む!そこのダンディーな斧が良く似合うおじ様よ諦めてくれ!
オッサンは三度傷が治った俺の様子をじーっと観察している。
どうだ?いけたか?それともOUTか?
そして沈黙が続き、遂にオッサンが口を開いた。
「うんうんこいつはオラでは無理っべな違うやつ探すべ」
そう言い残しオッサンは斧を方に担ぎ上げ去っていく。
……
いやったぁぁぁぁぁぁぁあ!セーフ!セーフ!死んだかと思った!あー生きてるって素晴らしい!
そうやって俺が勝利を噛み締めていると頭の中で声がする。
【達成条件を満たしました、《称号・サンドバッグ・》を手に入れました。】
なんか勝利で喜んでたら予想だにしない方向から貶された気がする。
まぁいいや俺は貰えるものは貰っておく主義なんで有難く貰っておきますよ。
えーとそれで称号とな?どれどれ?
《称号 ・サンドバッグ ・》
概要
戦闘を行った際に、何も攻撃せず敵を撃退した者に与えられる称号、この称号を持っている者は何故か優先的に敵に狙われるようになる。
えーと、これあれだよね?俗にいう地雷ってやつだよね?
ふざけんな!命かけてどうにか撃退したのに貰えたのが、
やったねトレントちゃんこれからもっと敵に狙われるよ♪ってか!?
要らねぇぇ!超絶要らねぇこれ!返品!こんなもん即キャッチ・アンド・リリースだ!
【応答、残念ながら一度手に入れた称号を変換することは出来ません。】
悲報 この世界の神は俺の事が相当嫌いなようです。
あ、でも考えようには笑いの神には好かれてるってことじゃね?
まぁそんな スキル ・笑いの神の加護・とかクソほど要らねぇんですけどね。
ハァもういいや考えないようにしよう、考えれば考えるほどドツボにハマっていく気がする。それよりだちょっと気になってた事があんのよね?
俺のステータス欄にあるこのSPってなによ神智目録さんや?スタミナポイント?
【回答、SPとはスキルポイントの略でスキルポイントとは新たなスキルをスキルポイントを消費することで手に入れることが出来るものです。】
ふーんアレ?これで攻撃系スキルさっきの時に取っとけばあのオッサン倒せてこの地雷を受け取ることも無かったんじゃね?
マジかよ…後の祭り過ぎるだろ流石に…
【現在のSPは3ポイントです、現在の段階で獲得できるスキルを表示しますか?】
あーもうしゃあないなとりあえずスキルは取ろう、このまま攻撃系のスキルなしだと本当にサンドバッグになりかねない、うん表示でよろしく。
【了解、現在のSPで獲得できるスキルを表示します。】
さーてどんなんがあるかね?
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
全身吐血 獲得消費SP 1
概要
体のありとあらゆる所から体内の水分を利用して、血を流すことが出来、炎による攻撃を少しだけ軽減できる。
病弱 獲得消費SP 1
概要
感染症などの状態異常に対する抵抗力が弱まるが代わりに物理防御力を1.2倍にすることが出来る。
身体分離 獲得消費SP 2
概要
自分の身体の一分を蜥蜴の尻尾のように自由に切り離すことが出来る(痛みはないが再生は能力を持ってないと不可能)。
炎魔法 獲得消費SP 3
概要
自分の体内の魔力を使い炎を放つ魔法、レベルが上がるほど炎の温度と大きさが大きくなる、ら
水魔法 獲得消費SP 3
概要
自分の体内の魔力を使い水を生成しそれを操ることができる魔法、レベルが上がるほど扱える水の量が増える。
風魔法 獲得消費SP 3
概要
自分の体内の魔力で大気に干渉し風を生み出す魔法、レベルが上がるほど干渉できる大気の量が多くなる。
土魔法 獲得消費SP 3
概要
自分の体内の魔力を使い大地を隆起させることやゴーレムを生み出すことが出来る魔法、レベルが上がるほど扱える範囲が広くなる。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
うーん意外と少ないなもっとあるもんかと思ってたんだが、多分俺が植物ってことも関係してるんだとは思うが。
まぁまず全身吐血は論外、意外と能力的にはいいんだが欲しいのは攻撃系だし幹から血を流す木とかホラー以外の何者でもないわ。
後、身体分離と病弱は次の機会だな能力自体は便利だし身体分離に至ってわほぼデメリットなしだしな。
後はこの魔法4種類からどれを選ぶかって事なんだが
まぁ炎魔法は無いな、攻撃力だけを見るならトップクラスなんだろうが一歩間違えれば俺の場合自分自身をキャンプファイヤーにしかねん。
後は水と風そんで土かまぁ普通ならここで迷うだろう?だがな俺は画期的な運用方法を一つのまほうに見出してしまったんだよ!
ふっ、我ながら自分の才能が恐ろしい。
俺が選ぶのはただ一択土魔法のみ!
理由は一つ!この土魔法はゴーレムを生み出すことが出来るということはだ、レベルを上げて範囲を広くすれば俺が根を生やしている部分の土を全てゴーレムにすれば俺も動くことができるって寸法よ!
さぁそうと決まればすぐ取ろう即取ろう、俺はSPを3全てを消費して土魔法を取る!
【了解、SPを消費して土魔法を取得します。】
さーて土魔法の詳細はと、
土魔法 Lv1 (最大レベル10)
概要
自分の体内の魔力を使い大地を隆起させることやゴーレムを生み出すことが出来る魔法、レベルが上がるほど扱える範囲が広くなる。
レベルで使える魔法
Lv1 ディグ ・ 消費魔力 2 目で視認できる範囲に1立方メートルの正方形の穴を発生させる魔法
Lv2 不明 (Lv2になれば開示)
… アレ?攻撃系のスキルは?あ、これまさかあれか?土魔法って一般的に家庭菜園とかそういう系でしか使われない生活魔法的な感じだったりする?
【回答、その通りです土魔法は一般的に鉱山や農園で使われています。】
やっちまったァァァ!
虚しい俺の叫びが森に響き渡った(そう思ってるだけ実際は出てない)。
トレントの現ステータス
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
name / トレント
Lv1 次のLvまで18
HP 48 / 48
MP 4 / 28
ATK 0
DEF 50
DEX 0
MATK 14
MDEF 43
LUCK 14
SP 0
所持スキル
自動回復Lv3 ・ 光合成Lv2 ・ 回復魔法Lv1 ・ 土魔法Lv1 ← new ・ 神智目録
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
前回から最後にトレントのステータスを載せていきます。