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家守りの猫  作者: 鮎川 了
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懐かしい名前






 ママとか言う女の人はなんとなく“お母さん”に似ている。

 とくにおなかが柔らかくて乗るとすごく寝心地ねごこちがいい。 

 ああ、お母さんを思い出す。お母さんのおなかも柔らかくて暖かかった。

 そうして良い気分で昼寝していたら、あのケンタとか言う小僧こぞうが来て俺の事を“ネコ”などと呼ぶ。

 なんと言う失礼な子供だ。

 確かに俺はネコだが、そんな呼び方はすこぶる失礼だ。この子供はしつけがなっていない。

 などと思っていたら、今度は違う呼び方をした。“トラタロウ”。なんだ?そのダサイ名前は。 

 しかし、次に呼んだ名前をきいておどろいた。それはまさに俺の名前だったからだ。

 お父さんがつけてくれた俺の名前だからだ。

 一度返事をしたら、何度も何度も呼ぶ。

 なんだ?もしかしたらこの小僧はお父さんかお母さん、いやもしかしてマサルやエリから俺の名前をきいて来たのか?

 みんな、近くに来てるのか?

 そう思うと俺はすっかりうれしくなって尻尾しっぽをぴんと上げてしまった。

 なあ小僧。しつけがなってないなんて思って悪かったな。

 会わせてくれよ。

 早くみんなに会わせてくれよ。











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