第34話「インタビュー特番!素顔のカナタに迫る!」
──都内某テレビスタジオ、生放送中。
アナウンサー(満面の笑み)
「今、日本中が注目する“癒し系最強伝説”——魔法少女カナタさんを、本日はスタジオにお招きしました!」
(スタジオ内:拍手、歓声。客席には若い女性や親子連れの姿も)
カナタ(緊張気味に頭を下げ)
「よ、よろしくお願いしますっ!」
(隣に座るカナタ、清楚なワンピース姿。笑顔に少し緊張が滲むが、瞳は澄んで揺らがない)
アナウンサー「ではさっそく——ズバリ聞かせてください。
巷では“元・男の子”という噂が飛び交っていますが……それは、本当ですか?」
カナタ「はい。本当です。わたし、元は男でした。
でも……ちゃんと手術を受けて、今は女性として生きています」
(スタジオざわつく。観覧席、驚きの表情や静かな頷き)
アナウンサー「それでも……後悔はありませんか? もっと違う人生もあったかもしれない、とか」
カナタ(少し笑って)
「そうですね……たしかに、色々ありました。辛いことも、迷ったことも。
でも——今は後悔してません。
だって、今の私だから……出会えた人たちがいて、守りたいって思える人がいるから。
その人たちと過ごす時間が、わたしの“幸せ”ですから」
(観覧席、すすり泣く声)
アナウンサー(柔らかく)
「カナタさんの優しさは、テレビ越しにも伝わってくると話題です。
でも、どうしてそんなふうに……誰にでも優しくいられるんですか?」
カナタ(少しうつむいて、考えて)
「うーん……優しい、なんて自分じゃ思わないですよ。
たぶん……わたしがみんなに“優しくしてる”って思われるなら……
それは、わたしがみんなから“優しさ”をいっぱいもらってるから、です」
(顔を上げて、笑顔)
カナタ「もらった幸せって、独り占めできないじゃないですか。
だから、誰かに少しでも返したいだけなんです。
わたしは、ただ……お裾分けしてるだけ、なんですよ」
(スタジオ内、しん……と静まり、直後に温かい拍手が広がる)
アナウンサー(目を潤ませながら)
「……なるほど。本当に……素敵ですね。カナタさんが今、日本中の“心”を救っている理由が、わかる気がします」
SNS実況:
「この子、尊すぎて涙出てくる……」
「性別とかどうでもいい。この人の心が美しすぎる」
「今すぐ全力で推したい」
「“もらった幸せはお裾分けする”ってセリフ、一生忘れない」
「国宝に認定してよくない???」
──収録ブースの外で、こっそり見ていた面々。
ミュン「こいつ……もう国宝でいいミュン……というか、世界遺産ミュン……」
アンジェ(タオル片手に号泣)
「なんなのよもう……! なんでそんなに……そんなに……可愛いんですのよぉぉおおお!!」
西園寺(腕組みしながら静かに)
「……本当に、すごい奴だよな。どこまで行くんだよ、カナタ……」
美香「ただの“魔法少女”じゃ、もう収まらないかもね……」




