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第33話「通りすがりのシンデレラ!?カナタ、銀幕デビュー!」

──ある日の放課後、カナタは友達の手紙を届けに、ロケ現場近くの公園を通りかかっていた。


その時——


スタッフA「大変だーっ!主演の子が急病で倒れて来られないってさ!」


監督「なんだと!?今さら代役なんて……いや、代役……代役……!!」


(ふと目をやった先、夕日を背に、風に髪を揺らす制服姿のカナタが)


監督「……いたっ……! いたぞ……ッ! あの透明感ッ……!」


カナタ「へっ!? わ、わたしですかっ!? な、なんかしましたかっ!?」


監督「キミしかいないッッ!! この絶妙な儚さと透明感……この時代に生きる、最後の純白ッッ!!」


スタッフA「やべぇ監督、また始まったぞ……」


(気づけば)


・衣装部スタッフ「サイズぴったり!まるで誂えたみたい……!」

・メイクさん「この子、肌が……天使のそれ……」


カナタ「え、え? あのっ……え、ホントに? わ、私なんかで……」


助監督「よーい、はいっ!!」


(撮影開始。ぎこちない所作、でも一生懸命。目の奥に宿る真っ直ぐさが、現場の空気を一変させる)


現場「……」「……」「………こ、これは……」


音声スタッフ「……本物だ……天然物の演技素人……なのに……天才の香りが……!」


監督「いいぞぉぉぉおおお!! もっとだ!その笑顔で世界を救えッッ!!」


──SNSにて、ロケ現場の様子が一部映り込み拡散される。


『誰この美少女!?』

『透明感で死んだ』

『笑顔だけで浄化された』

『令和のシンデレラ現る』

『#奇跡の代役 #あの子誰』


(あっという間にトレンド入り)


──撮影終了後。


主演の人気若手アイドル・一ノ瀬レイ(爽やかイケメン)が、カナタの元へ歩み寄る。


一ノ瀬レイ「今日、ありがとう。正直、驚いたよ。こんなに惹かれたのは、初めてかもしれない」


(カナタ、赤面)


カナタ「えっ、えええっ!? わ、わたしなんか……ただ、頼まれて……っ」


一ノ瀬レイ(真剣な目)「もしよかったら……付き合ってみない? 君みたいな子、もう二度と現れない気がする」


カナタ「す、すみませんっっ!! わ、わたし……す、好きな人が……いますので……っ」


(目をぐるぐるさせながら、両人差し指をつんつん合わせて真っ赤になる)


──その夜、自宅リビング。

テレビから流れる「新人発掘ドキュメンタリー」特集に、カナタの映像がバッチリ。


カナタ(テレビ)「……そんな、大したことじゃないです……ほんとに……えへへ……」


──それを見ている、いつもの面々。


西園寺(無言でテレビを見つめ、リモコンを握り潰す勢い)


美香「……おいおい……イケメンに告白されて断るって、どんなラブコメヒロインだよ……」


アンジェ「この……この! この天然無自覚天使がぁぁぁああああああ!!!!!」


ミュン「こりゃ戦争ミュン………。

ていうか、魔法少女って設定、どこ行ったミュン……!?

銀幕ヒロイン路線突入なのミュン!?」

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