第32話「癒し系最強伝説 カナタ、テレビデビュー!?」
──朝のニュース番組『目覚ましニュース777』
アナウンサー(笑顔で)「さて本日は、“町で話題の奇跡の癒し系女子”を特集します!」
(画面切り替わり、BGMはほのぼの系ピアノ。そこに映るのは……)
・制服姿で、雨の中、ずぶ濡れの捨て犬を抱えて動物病院へ駆け込むカナタ。
・迷子の子供の手を引きながら、泣き崩れる母親の元へと駆け寄る姿。
・おばあちゃんの荷物を持って寄り添い、道中ずっと笑顔でおしゃべり。
・近所のちびっ子たちと泥だらけになりながら、全力でサッカー。
ナレーション(穏やかな声)「困っている人を見かければ、自然に手を差し伸べ、笑顔を向ける……。
その姿は、まるで人間界に舞い降りた──」
画面テロップ『リアル天使女子高生!?』
ナレーション「そして、週末の公園では……」
(スローモーションで、ベンチで眠るカナタの姿が映る)
──彼女のまわりには自然と動物たちが集まり……
・子犬が腕の下で丸まり
・猫が膝の上でゴロゴロと喉を鳴らし
・野鳥が頭にちょこんと止まり、眠っている
ナレーション「……なぜか、動物たちが集まり、彼女に寄り添って眠るのです」
画面テロップ『まるで森の王女』
『動物界にも人気!?』
『令和のナウ○カ!?』
──その映像を、教室のテレビで見守る面々。
ミュン「……これはもう、癒しとかじゃなくて現象ミュン……」
西園寺(口を開けたまま)「アイツ……何者だよ……マジで人間か……?」
美香「やっぱ天使だったんじゃ……というか、地球に肉体で降りてきたパターンじゃない……?」
アンジェ「もうっ!
もうっっ!! 可愛すぎますわよカナタさん!!!
インタビュー中でも猫が寄ってくるとか、どんなフェロモンですの!?」
(机をバンバン叩くアンジェ。鼻息荒い)
──そしてテレビの中、インタビューを受ける制服姿のカナタ。
アナウンサー「“天使の微笑み”と評されることについて、どう思いますか?」
カナタ「えっ……そ、そんな……たいしたことじゃないですっ。
ただ、困ってる人がいたら放っておけなくて……」
(膝の上では、どこからともなく現れた猫が丸まり、気持ちよさそうにゴロゴロ……)
アナウンサー「猫まで癒されている……!?」
テロップ『天然の癒し効果!』
『見てるこっちが癒されるんだが?』
『猫、もう完全に落ちてる』
(教室)
ミュン「……これはもう、“女子力”じゃなくて“神秘力”ミュン……」
美香「アイツ、無自覚で世界征服できるんじゃ……」
アンジェ「このままでは……庶民も貴族も、果ては動物まで……
カナタ帝国が爆誕してしまいますわ!!」




