第30話「カナタ、女子力が限界突破」
──今日も世界は平和で、カナタは可愛かった。
(朝・登校風景)
生徒A「おはようカナタちゃん!髪型、昨日と変えた?」
生徒B「今日も可愛いな~!あ、後ろから陽が差してる……神々しい……」
教師C「カナタくん……いや、カナタさん……今朝の朝顔、水やりありがとうね……とても綺麗に咲いてたよ……」
カナタ「えへへっ、みんなおはよーっ!今日も一日、元気にがんばろーねっ♪」
(あまりに自然な笑顔に、周囲が光に包まれたような気さえした)
(中庭・花壇の前)
カナタ「この子たち、今日も元気に咲いてね。たっぷりお水あげるからね~。
夏の日差しは強いから、水分補給、大事だよ~」
(しゃがみ込んで丁寧に水やりをするカナタ。ほんのり汗ばむ額に、柔らかな笑み)
通りすがりのモブ生徒たち「(……天使だ……天使がいる……)」
(昼休み・学食)
カナタ「わっ、そのメニュー、好きだったよね?これ、ちょっとだけ分けてあげるっ!」
(差し出されるのは、愛情たっぷりに盛られたオムレツの一部。心なしかハート型)
クラスメイト男女「(惚れた……これはもう恋……)」
先生(小声で)「(……あれは……癒し……)」
他校の生徒(窓の外から)「(誰だあの聖母は……)」
ミュン(遠くから見守りながら)「……すごいミュン……すれ違うだけで、周囲の好感度が物理的に跳ね上がってるミュン……」
美香「ちょ、あんた……いつの間に全キャラ攻略ルート入ってんのよ!?
私ですらイベント進行中なのに、あんた好感度MAX祭りってどういうことよ!?」
アンジェ「くっ……このままでは……このままでは“正妻戦争”に敗北してしまいますわ……!!」
(ハンカチを噛みしめて悶絶)
(放課後・掃除時間)
カナタ「わわっ、きゃっ……あぅっ……ご、ごめんね、バケツひっくり返しちゃった~……!」
(盛大にこぼれた水と濡れた制服の裾、申し訳なさそうに眉尻を下げるカナタ)
生徒D「(ドジっ子属性……完☆全☆武☆装……!)」
教師E「……その雑巾、僕に持たせてくれ。いいか?いや、お願いだ……!」
ミュン(遠巻きにメモを取りながら)「……女子力、もはや災害……!
破壊的無自覚系癒し系ヒロイン爆誕ミュン……!」




