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女神が統べる世界(アイツらけっこう性格悪いぜ)  作者: 青紙 ノエ
ファーストミッション(impossible)
1/17

 始まる前の始まり


「こんにちは城紙しろかみ 椿つばきさん。」


 僕の目の前には後光を背に、麗しいという言葉がとてもしっくりくる女性がいる。


「ここはどこですか? 貴女は?」


 真っ白い空間。 暑くもなく、寒くもない空間に僕は座っている。

 そんな僕の目の前にいる女性は、優しい笑顔で微笑んで言った。


「城紙 椿さん。突然ですが、貴方は旅先で交通事故にあいました。その事故により、貴方のご両親は亡くなりました。そしてここは人間の世界で言うところの神界しんかい。 または天界てんかいと呼ばれている場所です。そして私の名はペルセポネィ。一応、女神をしています」


「えっと、ペル…ぺっぺ…」

「ペルセポネィ、ペルでいいですよ」


「あの、ペル様。 僕は死んだのですか?」

「いいえ、今は…。言いづらいのですが、死ぬ一歩手前? いわゆる虫の息って言ったほうがいいかしら?」

「あぁ、死ぬんですね?」


 なんだかなぁ…。 小4、10才で死ぬのかよ…


「ところで城紙 椿さん。 貴方は転生者でしたよね?」

「転生者? 何ですか…?」


 女神さまから転生者と聞いたとたん、僕の頭に激痛がはしった。


「うっ!」


「思い出しましたか?」


「ペルセポネィ…。 ペルちゃん!? またアンタかよ!?」


 あぁ、そうでしたね。私は転生者でした。最初はこことは違う世界、数千年前の地球。しかも分岐点で枝分かれした世界、魔物のいる世界だった。

 私はその世界で風の精霊、シルフィーの加護を授かり戦っていたヴァルキリー。

 戦死した私をペルちゃんが今の地球に転生させたんだった…。 

 あれ?

 ちょっと待て?

 そういえば私は女だったじゃん!?

 なんで男児になっているんだい?


「あの、ペルちゃん? なんで私は男の子になっているのかな?」

「えー? 椿ちゃんが男になりたいって言ったんじゃない?」


 は? そうなのか? あーもー、そこら辺は思い出せないな…。


「で? 私はどうなるの?」

「もちろん転生してほしいなぁ。とか思っているのよ」

「ちょっと待って! もしかして私の両親は私を転生させる為にた死んだわけ!?」

「まさか。死んだというよりも、シルフィーちゃんの加護をそのまま持ってきちゃった、椿ちゃんが狙われたのよ」

「私のせいで…」


 お父さん、お母さん。 

 とても優しかった…。

 私のせいで、なの?


「厳密にいうと、別次元の神々のせいね」

「別次元?」

「椿ちゃんの場合も別次元って言えばそうなんだけど、もっと違う世界。 異世界ってところね」

「なんで異世界の神様が?」

「今から椿ちゃんに行ってもらう世界はね、もうすぐその異世界と繋がるの。数千年に一度、その異世界とのゲートが繋がるのよ。そして椿ちゃんにはまた転生してもらって、その異世界との繋がりを《《しめやか》》に取り繕ってもらいたいのよ」


「しめやかにって…」

「ちなみに、次の世界でも両親は同じよ。でも事故後なので、椿ちゃんは叔父さんに引き取ってもらっているの。 椿ちゃんの生活は酷いものだけど、最初だけだから我慢してね?」


 叔父さんって、あの家族かぁ…。

 なんだか想像つくなぁ…。


「あっ。向こうに着いたら毎日、近くの公園で、夜の八時から九時まで、必ず体を鍛えなさい。パルクールだっけ?あの危なっかしいトレーニング」

「こまかいね」

「うふふ。いい? 毎日よ?」


 てか、行くって言っていないんだけど…。


「さぁ椿ちゃん。時は来ました。あっ、言い忘れていたけど、次も地球よ。魔法も魔物もいない平和な地球。シルフィーちゃんの加護をバンバン使っちゃだめだからね~! あとハルバートを持った異世界人の亜神あしんの子と仲良くしてあげてね〜!」


 って!? 


 目の前に霧が出てきた?


 ちょっ! まっ!


 女に戻せー! 







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