これからの事
連戦とギルドの異変、それによって男は、宿屋に倒れこみ寝てしまった。
次に男が起きたときには、もう夕暮れ近くになり、ベッドに座ってこれからの事を考える。
まず男は原因を考え、やはり十中八九あの転移魔法の暴走によるものだろうと考える。
もしくはギルドが法律違反している可能性だが、これはギルドの説明をしていたので、他のギルドと連携をとっている証左を、説明の中で聞いているのでこれは除外する。
しかし、男には魔法の知識が深いわけでもないので、これ以上は情報収集するしかないと結論付ける。
次に男は仲間の捜索と、魔物の強さを調べることを目的にした。
調査を始めようと扉の前に立ったとき、控えめなノックが聞こえた。
「一緒に食事でもしませんか」
昼にこの村を案内してくれた少女たちが、見るからに緊張して食事を誘ってきた。
男はこれをいい機会だと思い誘いに乗る。
「いやぁ…有難い、ここに親しい人もいなかったもんで、丁度友好を深めたいと思ってたところなんだよ」
「あ…あたしも!イテッ…あたしたちも友好的になれたらなぁって思ってたから!!」
少女たちのリーダーが頭を叩かれている見て、どういう関係なのか男は分からなかったが、とりあえず食事をする約束を取り付けた。
「この出会いに感謝を!乾杯!!」
「こ…この出会いに乾杯!」
少女たちは慣れていないのか、一拍置いた後乾杯する。
「いやぁ…食事は大勢で食べるに限る」
男は口火を切って話始め、パンと野菜が入ったスープ、そしてそれなりの量の肉料理ををそこそこに談笑をする。
ギルドでの醜態については、気になっているようだが元のギルドのように、他人の過去は詮索しないマナーになっているのは、男にとっても助かっている。
話は魔物の話になり、このパーティーの強さと知れる機会と思い話に耳を傾ける。
「良い薬草採って順調だと思った矢先に、あの魔獣だよ本当に参るよね~」
「シズ気づくの遅い…この人がいなかったら私たち死んでた」
「いや私は嫌な予感がするって言ったじゃん、メイはどんどん先に行っちゃうし」
「ごめんごめんでも、シズが一番薬草採りに夢中になってたじゃん!ね!!ユウ」
「うん…リーダーの言う通り」
「え~ユウはメイに甘すぎ~」
男は自分が魔物と呼んでいる物を魔獣呼び、男の元のランク付けなら、魔獣はCランク相当であると当りを付け、それならばこのパーティーはDランクだと見当を付けた。
そしてこのパーティーの名前も話で分かったが、そういえば名乗ってなかったなと思い、自己紹介をここで済ませようする。
「そういえば名前も知らなかったな、ここで自己紹介でもしようじゃないか」
「あ…あははは、そうだね名前も名乗ってなかったね私はこのパーティーのリーダー兼戦士をやってるメイって言うんだ」
「私は斥候のシズ、結構勘がいいと言われている」
「私は天才魔法使いになる女ユウ…よろしく…」
メイは頭を掻きながら、シズはお辞儀をし、ユウはピースサインをしながら自己紹介をした。
男は一通り聞き終えてから、自己紹介をする。
「俺の名前はダン…紅衣傭兵団の副団長をしているダンだ…よろしくな」
男…ダンは笑顔で友好的に自己紹介をする。