2.新しい仲間との出会い
それから何分が立っただろうか。俺はいつの間にか勇者との戦闘を迫られていた。
「だ、だだだだだだだだだからゆっゆゆゆ勇者くん...戦いはやめようよ~」とも言ってみたが、
「何を言っている!お前は世界を破滅させる存在だ!私はお前を倒させねばならない!」と言い返された。
「じゃあしょうがない」と言って、俺は勝てるはずがないが、スライムが食べていたバナナを取り上げて、
そのバナナの皮を投げつけた。すると勇者は、「アラーッ」と言い残して、どこかに滑って行った。
「すごーい!さすが魔王様!やっぱり魔王様は天才です!」と、スライムに言われたが、
「でも新しいバナナを買うお金はくれるんですよね?(圧)」と、圧をかけられてしまった。
しょうがなくバナナを買うお金を渡すと、「魔王様もついてきてくれるんだろうなー(圧)」と。
そりゃもうついていくしかなかった。だって圧がすごいんだもん。ゴリラかよ。
それから町についた。町は魔物でいっぱいで、人間はというと5分に1人見かけるくらいだった。
まあ人間といっても、エルフなどの人間に近い生き物だけどな。
「うおーっ!すげぇ!ここが町か!」と、思わず言ってしまった。
するとスライムが、「魔王様まだ寝ぼけてるんですか~?何度もこの街には来てるでしょう?」と
言われたが、「何言ってんだ?俺はこの街に来たのは初めて...」と、
口が裂けても言えないようなことを言ってしまった。
「あなた、魔王様じゃないでしょう...?」と疑うスライムと、
「本物の魔王だよ?(汗)」と焦る俺を見て、一人の女性が俺に、
「あのーあなたって魔王様とその部下のスライムさんですよね?」と聞いてきた。
「はい!そうです!」と、スライムと俺は息ぴったりに言った。
そうすると、その女性は、「どうか部下にしてもらえませんか?」と聞いてきた。
「いいよ~!」って意気揚々と答える俺と、「なんでだ?」ってちっちゃい声で考えるスライムを見て女性は、
「ありがとうございます!私、アズサって言います!狼族なんです!」
と聞いて、よく見てみると、確かにオオカミのような耳と、尻尾が生えている。そして何より可愛らしい。
早速3人で城に帰ることにした。「ヒャッホーウ!今日はごちそうだー!」
もしこの作品が面白ければ、ブックマーク、評価お願いします!