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隣の和泉さんと農場ゲーム  作者: 春川
進展?!編
25/25

第25話 ダービーは大波乱!

1年以上ぶりに執筆中小説から開き、書きました…!

『皆さんご機嫌よう!ダービーはもう始まっています。頑張ってくださいね!』


ふう、と息をつき紅茶をすする。


パソコンで「のーじょーぼくじょー」のイベントに参加するのは初めてだから緊張するなあ。


大画面で自分の農場を見られることに感動して見惚れているとホームズ(朝さん)からLIMEが届いた。


チャットでも話せるのにどうしたんだろう?でもLIMEは特別に感じられて嬉しいな〜なんて、ニヤニヤしてしまう。


『ごめんね!家の会合で午後からダービーに参加できなくなった!午後のチーム進行を翔くんにしてもらいたいんだけど、いいかな』


会合かあ〜。休みの日も忙しくて大変だなあ。でも午前は一緒にできるなら良かった。


俺にチーム進行を任せてくれるってことは信用してくれてるってことだよね、それはとても嬉しいな。


紅茶の香りがふわりと鼻をかすめ、オフ会のことを思い出した。朝さんとホームズが繋がったのは、あの時だったんだ。


少し前のことなのに、本当に長い期間に感じられる。朝さんと過ごす思い出のひとつひとつが俺にとってかけがえないものになっていると改めて感じ顔が火照った。


「了解!会合、頑張ってね」


文章送信ボタンを押し、のーじょーぼくじょーの「OK!」のスタンプを送るとぽんっ、と元気のいい音が鳴った。


すぐに既読がつくと、画面に「☀︎あさ☀︎」と名前が表示され着信音が鳴った。


「えええっ!」


驚いて、俺のスマホはぽーん、と放り投げられた。


ぴろりろりん、ぴろりろりん……


俺がベッドまでスマホを取りに行く間も、着信音は鳴り止まないままだった。


よいしょ、と拾い上げてもやはり鳴り続けるので、俺は決意して受話器のボタンを押し、「もしもし、どうしたの?」と緊張しながら話しかけた。


「翔くん、月曜日の放課後とかってあいてますか……?」


朝さんは、震えた声で囁いた。


囁き声と突然のお誘いに興奮して、頭が真っ白になり30秒ほどなにも言えないままだったが、朝さんの「き、聴こえてないのかな」という泣きそうな声で我に返る。


焦って「もちろん空いてるよ!予定なんてないしむしろめちゃくちゃ暇だよ!」と、早口でぺらぺらと言葉を連ねてしまった。


「じゃあ、えっと……」と朝さんは言いにくそうに黙ってしまったので、俺もつられて口を閉じてしまう。


1分ほど沈黙が続き、口火を切ったのは俺だった。


遠慮させるのも嫌だけど、これ以上の沈黙も厳しいなと思い「どうしたの?」と少しためらいながら言うと、朝さんはなにか言おうとして飲み込んでを繰り返したあと、電話越しで息をのんだように思えた。


そして、朝さんは言った。


ゆっくりと、一語ずつ、噛みしめるように「よかったら、一緒に寄り道したいな」と。

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