第4話 魔王様は優しかった (ざまぁあり)
失禁場面あります
やっぱりこのベッド、大きいよなぁ。
魔王のサイズに合わせてるからだろうけど、大きい。
シーツは黒、布団は赤という配色だけど。
「タマ、今日は疲れただろう、ゆっくり休むといい」
はい、本当に疲れました。
色んな意味で。
魔王は私をこの広いベッドに寝かせた、て待て待て!
「あ、あの、私ここで寝るんですか?」
「?当たり前だろう、主人とペットが一緒に寝るのは普通だ」
一緒に寝る
いやいやいやいやいやいやいやっ!
「そ、そんなおこがましい!(というか恐ろしい!!)」
「遠慮するな。お前は私の可愛いペットなのだから」
頭をなでなでされた。
この300センチ巨体で超超イケメンな魔王と一緒に寝る・・。
宣誓!そのまま永眠する自信があります!
というか寝れないって絶対っ。
「私はまだやる事があるから先に休みなさい」
あ、このまま一緒に寝る訳ではないんだ。
ちょっとホッとした。
魔王は相変わらず私の頭を撫でている。
おじいちゃんとおばあちゃん以外で撫でられたの、初めてかも。
「タマ・・お前に会えて私は本当に嬉しいと思っている。これからは私がお前を守ろう。魔王の名にかけて、お前に危害が一切及ばぬ事を約束しよう」
凄く優しい声だ。
行動は物凄い残念だけど、本当は魔王は良い魔王、なのかな?
「ここでの暮らしは慣れぬ事が多いだろうが、全て私に任せるが良い。今はゆっくり眠りなさい」
眼鏡を外された。
そういえば外すの忘れてた。
優しい魔王の声で、眠気が・・・。
「タマ、お前を傷つけるものは私が許さない。もうお前を傷つけさせはしない」
魔王、いや魔王、様ってほんと良い人・・いや良い悪魔なのかも・・。
ああ・・何だか凄く眠い・・・。
・・・・・そういえば・・絵理奈達、どうなったのか、な・・・・。
「・・・・眠ったか」
穏やかな寝息を零すタマに、魔王はその頬を撫でた。
ベッドから立ち上がると、今まで穏やかだった眼は氷のように冷たい眼となり、魔王の足元に魔法陣が浮かぶ。
部屋の明かりを消し、魔王は一度タマの姿を見てから、転移魔法でその部屋から姿を消した。
魔王城。
この城の深い深い地下のさらに奥。
アンデッドの兵士が転移魔法で現れた魔王に膝まづく。
「奴らは?」
アンデッド兵士は本能のみで動く。
ただ、魔王の命令にだけは従う存在だ。
アンデッド兵士が奥の檻を手で指し示した。
「うむ」
魔王が冷たく見つめる先は、触れるだけで猛毒の花粉をまき散らす花が絡んだ檻の中。
この花の花粉は悪魔なら痺れる位で済むが、人間なら一たまりもない。
つまり、人間専用の檻だった。
檻の中には足枷を付けられた笹島絵理奈達がいた。
魔王の姿に、彼女達は酷く怯えたように震える。
タマが入浴の間に、魔王は一度は悪魔族達に任せた絵理奈達をこの檻に収容するよう命令し直したのだ。
その理由は・・。
「貴様ら、タマを相当いたぶってくれたようだな」
魔王はタマの記憶を見た。
その記憶の中で、絵理奈達がタマに対して行ってきた酷いいじめも見たのだ。
それにより、魔王はタマの前では見せなかったが絵理奈達に対して強い怒りを覚えたのだった。
「タマ・・・?も、もしかして、珠世の事・・・?」
絵理奈が呟くと、魔王の赤い目が冷たく絵理奈を睨む。
ヒッと絵理奈が小さく悲鳴を上げた。
「しゃべるな・・貴様の汚らしい声など聞きたくない。タマに対しての数々の所業・・許す事はできん。だから私が自らお前達に処罰を下してやろう」
魔王は川原美紀を指差す。
「貴様は我が配下の一人、サタンの領にて飼育されているドラゴン牧場にて働く事を許そう。あそこは今人手不足のようだ。
特に今は繁殖期でドラゴン達の気が荒く、ストレスが溜まっているらしい。サタンが良い玩具が欲しいと言っていたのだ。サタンも喜ぶ事だろう。
ああ、安心するがいい・・。ドラゴンと人間の間では子はできぬ。だから心配せずドラゴン達と戯れるが良い」
川原美紀の顔から血の気が失せた。
顔を俯かせ、何やらぶつぶつと呟き始める。
だが魔王は気にも留めなかった。
次に魔王は竹内利香を指差した。
「貴様はタマの可愛い顔を殴ったりしてたな。貴様はベルゼブブの飼っているケルベロスの玩具になってもらおうか。なぁに可愛い犬だ。
噛み癖があって、特に人間の奴隷を嬲るのが好きなのだが暴力好きな貴様とはきっと気が合うだろう」
竹内利香はがちがち歯を鳴らした。
魔王は次に高橋明日香を指差す。
「貴様はやたらと自分より上の者には媚びを売っていたな。そんなお前にぴったりなのはやはり娼館だな。魔獣専用のな。
魔獣専用の娼館にはお前のような人間の雌が沢山いる。よかったな仲間がいて。
だがドラゴンと違い、孕む可能性があるがな」
高橋明日香は涙を流しながら愕然とした。
魔王は最後に笹島絵理奈を指差す。
「貴様は・・」
「魔王様!!」
がしゃんと足枷を引きずって高橋絵理奈がすがるように魔王を見上げた。
「珠世の事は謝ります!ですが私は悪くないんです!私は・・私はこいつらに命令されて仕方なく珠世をいじめてたんです!
本当はやりたくなかったんです!だから、どうか許してくださいっ!」
絵理奈の言葉に、他の3人は目を見開いた。
「なっふざけんな!!全部てめーがやったんだろうが!」
あれほど絵理奈に媚びを売っていた明日香が、今は絵理奈に罵声を上げてる。
「魔王様!この絵理奈こそすべての元凶です!だから罰なら絵理奈だけに!私は絵理奈に命令されていただけなんです!」
利香が祈るように指を組んで魔王に助けを求める。
「そうよっ全部絵理奈が悪いのよ!あんたの所為でこうなったのよっ責任とれよ!」
そう言って美紀は絵理奈を殴った。
他の二人も絵理奈を殴り始める。
「いたっ何すんのよあんた達!あれだけ私に世話になっておきながら!」
「よく言うよ!親や叔父の力で威張ってただけの癖に!」
「魔王様っお願いです私だけでも助けてください!」
「あんた何抜け駆けして!」
「黙れ」
魔王の、低い冷たい声に絵理奈達は声を失った。
「醜い・・・なんと醜いんだ貴様らは・・」
魔王は絵理奈を指差す。
「特に貴様・・貴様は何もかもが腐りきっている・・貴様のような奴はこのままこの地下の中でアンデッド達の慰み者になるのがお似合いだ」
その言葉を合図に、ぞろぞろと数多くのアンデッド兵士達が檻の傍に現れた。
「ひっい、いや・・いやよ・・いや・・」
魔王が指を鳴らすと、アンデッド兵士の一人が熱く熱を持った焼きごてを持ってきた。
「奴隷紋だ。これによって貴様らはもう我らには逆らう事はできない。逆らったり逃げようものなら肉を引き裂く痛みが貴様らを襲う。
だが良い事もあるぞ?奴隷は簡単に死なぬよう、この紋によって体を引きちぎられようとも魔獣に食われようともすぐに生き返れる。貴様らは永遠に、奴隷として生きる事ができるのだ」
絵理奈達の顔は絶望に染まった。
魔王はやれ、とアンデッド兵士達に命ずる。
アンデッド兵士達は檻に入り、絵理奈達の制服を引き裂き始めた。
「「「「いやあああああ!」」」」
下着も全て裂かれ、絵理奈達は裸にされた。
手足を掴まれ、床に抑え込まれる。
焼きごてを持った兵士がその焼きごてを、絵理奈の胸元に向けた。
「い、いや・・いや・・・」
じょろろろ、と音が響く。
あまりの恐怖に絵理奈が失禁したのだ。
他の3人も同様のようだ。
「奴隷紋を入れたらその女以外、指名した場所へ送れ。その女は存分に性欲処理に使ってやれ」
魔王はもう見る価値もないといわんばかりに檻に背を向け、転移魔法でタマの眠る部屋へ戻った。
汚らしい甲高い悲鳴を最後に耳にしながら。
「タマ・・お前を傷つけたものは私が罰してやったぞ・・」
柔らかい頬を撫で、眠るタマを抱きよせる。
「本当に心地良い感触だ・・タマ・・私の可愛いタマ・・」
タマは知らない。
魔王が何をしたのか。
そしてこれからも、知る事はない─
魔王様、ヤンデレ要素もあり
珠世は気に留めませんでしたが、絵理奈達はかなりひどいいじめをしていました




