第12話 サタンの手紙
ちょっと最後付け足ししました
魔界には見た事のない植物や花が生えている。
「わあ綺麗っこれ何て花なのシルヴィアさん?」
部屋に花を飾ってくれたシルヴィアさん。
花瓶に生けられた花は見た事のない形だが、赤くてとても綺麗だ。
「これはワインフラワーと言います。花びらをちょっと擽ると・・」
シルヴィアさんが花びらを触る。
そしたら中心の黒い部分から赤い液体が流れ始めた。
その液体をシルヴィアさんがどこから出したのかグラスに注ぐ。
「赤ワインが出てきます」
「ワインなの!?」
血かと思ってビビったじゃないか!
でもワインが出る花って・・魔界の花っていったい・・。
「いかがですかタマ様?」
「いや、私未成年なので」
ワイン進められても、年齢制限で飲めませーんっ。
いや、魔界で年齢制限関係あるのかな?
「シルヴィアさん、悪魔の人達はいつからお酒を飲むんですか?」
「ああ、人間は年齢で酒を摂取できるかどうか決めているんでしたね。魔界ではそのような制限はございません。皆自由に飲んでますよ。赤ん坊も」
「赤ちゃんも!?」
哺乳瓶でお酒をぐびぐび飲む赤ちゃんが浮かんだ・・。
悪魔パねぇ。
「アルコールは悪魔族の体力や魔力を一時的に向上させる効果もありますから皆それはもう飲みますよ。かくいう私も」
シルヴィアさんはぐいっとグラスのワインを飲んだ。
・・・あの骨の体にどうやって吸収するんだろう?
「ワインを出す花か・・他にも色んな花があるの?」
「はい。甘い香りを出して獲物を誘う人面花、近づくものを全て凍らすブリザードフラワー、火を噴き出すフレイムフラワー、どれも綺麗ですよ」
うん、絶対見たくない。
特に人面花。
見たら絶対夜うなされそう・・・。
「タマ様もお花、育ててみますか?種などこちらで用意しますよ」
「うーん」
花かぁ・・。
育てられる自信、ないなぁ。
小学生の夏休み、朝顔全滅だったし。
まあ後で分かったけど、お兄ちゃんが私の朝顔にジュースあげてたんだよね。
お陰で私の朝顔はいつも枯れて、お兄ちゃんの朝顔は立派に咲いて両親は褒めてたっけ・・。
でもお兄ちゃんの所為で育たなかったんだから、もしかしたらちゃんと育てられるかも?
「うん、チャレンジしてみようかな?」
「では後日、お持ち致しますね」
「あ、あの、できればワインとか火とか何も出さない花を・・」
「分かりました」
これで危険な花は来ないだろう。
「戻ったぞタマ」
「あ、おかえりなさい魔王様」
「おかえりなさいませ」
魔王様が仕事から戻ってきた。
即座に抱きしめられる。
もう慣れっこ慣れっこ。
「ふう・・仕事の疲れもこの柔らかさで吹き飛ぶぞ」
腹の肉も相変わらずもみもみされる。
「そうだ。サタンから手紙が来たぞ?」
「手紙ですか?」
「うむ。レヴィアタンから話を聞いて、是非ともお前を自分の大陸へ招きたいと書かれていた」
サタンさん・・ああ、あの上半身裸で刺青だらけの悪魔さんか。
「サタンが管理しているドラゴン牧場に、赤ん坊のドラゴンも生まれた様だ。是非見に来てほしいそうだ」
「赤ちゃんドラゴン!?」
うわあっそれは見てみたいかも!
赤ちゃんドラゴン、どんな感じかなぁ?
凶暴じゃないと、いいなぁ(苦笑い)
「どうするタマ?」
「見てみたいですっ赤ちゃんドラゴン!」
「よし決まったな」
こうして、次はサタンさんのいる島への旅行が決まった。
─ 追伸
サタン様から頂いた玩具、ドラゴン達は非常に良く気に入っています。
お越しの際は、玩具は隔離小屋に仕舞っておきますのでご安心ください
サタン─
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