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IF〜もしも男子校にTS娘が入学したら〜  作者: 中内達人
1章:〜もしも男子校に女1人で転入したら〜
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プロローグ.俺の日常

これは、女の子になる前の主人公の日常であるので、見ていただかなくても大丈夫です。

 日常というのは崩れやすいもので、ある時を境に急にバラバラになったりする。

 どんな些細な物事でも、日常をツンとすれば、バラバラと崩れてゆく。


 俺、日比野正樹ひびのまさきも、そんな脆い日常を大事にしていた一人。そして、大きな右ストレートで、日常をバラバラにされた被害者の一人。


 慎重に、崩れない様に、崩れかけの一本道を両手を広げて歩いていた。のに、そんな俺の苦労も知らずに日常ってやつは崩れてゆく。


 そんな大事でクソッタレな俺の日常を、今話し始めよう。ここは俺の住む、とある町。





 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





「いってきまぁーす!」

 俺は、二階から一階へ降り、玄関に着くと最初にそう言う。言ってから、靴を履いて、家を出る。


 そして、狭めの今は使ってない車庫に留めてある自転車に学校指定の鞄を置き、自転車に跨る。


 おっと、シャッターを開けるのを忘れていた。

 鞄の重みで自転車が倒れてしまわないように左手で支えながら、右手と右足で持ち上げる。


 この車庫にはちゃんとしたシャッターが設置されている。母曰く、「シャッター閉めるだけで安心感が違う」らしい。

 シャッターには鍵とか付いてないから、ほとんど関係ないと思うが、それはまた別の話。


 そしてシャッターを開け、自転車を後ろ向きに走らせながら、家を出る。

 家の前の道まで尻を前にして出て、家を見ながら出発する。俺の家は古くて、確か築35年くらいだったと思う。


 そんなボロい、赤紫色の縦長の家を後にし、弁当と水筒と、部活の用意が入った重い鞄を背負って、自転車を漕ぐ。


 漕ぐ。途中の中学校の横の長い坂道。


 漕ぐ。その後の下り坂で風を感じながら走る。


 漕ぐ。郵便局の前の大通り。


 最後に坂を下ると、俺の学校へ行く為の電車に乗る駅に着く。いつもここまで8分くらいで着く。


 そして、丁度のタイミングでくる学校の最寄り駅方面の電車に乗る。するとそこには、小学校の時からの友達で、もう家族の様な存在の、高松奏太たかまつそうたがいつも先に乗っている。


 家は、同じ学区の中で真逆の方向にいる為、乗ってくる駅が違う。だから、先に乗っているのだ。


「やっほー奏太」

「おっす」

 軽い会話を交わし、たわいのない話をする。

 うちの学校で唯一、名前で呼び合う友達だ。まぁ、小学校から一緒にいる為だが。


 だが、俺はこいつの事が嫌いである。とことん気が合わない。こいつが何を言っても、どれも間違いに聞こえる。


 しかし、家族の様に思っているから、嫌いになんてなれるわけがない。幼馴染じゃなければ、こんな奴と友達になるわけがないのだが……………


 とにかく、そのまま10分くらい乗って、学校の最寄り駅に着く。そこから歩くことさらに10分。ようやく見える学校が俺が通っている、『私立三吉原中学校』である。


 その門をくぐり、また歩いて遠い玄関まで行き、そこの下駄箱で靴を履く。そして階段を登ってゆく。


 そして登った階段を左に歩いてゆくと、俺のクラスが見えてくる。俺のクラスは、2年7組である。ちなみに、うちの学年は合計で約360人もいる。


 今日は、8時過ぎに着いた様だ。

「おはよー。勉強してんの?」

「あーうん宿題ー」

「え、マジかよ俺やってねぇよ」

「え?じゃあ減点だ、日比野」

 と、たわいもない会話を適当に交わす。


 まぁ、こんな風に、適当にのらりくらりと会話をしながら、ノリも適当に合わせて、まあまあ楽しい授業や放課も済ませて、いざ、昼放課。


 やっぱり、1日の中で一番楽しいかもしれない。まぁ、クラスに趣味の合うやつがいないってのもあるんだが、9組の方に行くのである。


 昼飯の弁当を7、8分で食べ終え、早歩きでいそいそと9組へ行く。今は中2だが、中1の頃の仲よかった友達がいっぱいいる。


 一番端っこに位置する9組の、端っこ側の扉をガラガラと開け、まだみんな座って弁当を食べているなか、一人で別のクラスの俺が、9組のみんなの視線を一身に浴び、それでも胸を張ってテクテクと歩いてゆく。


 目指すは今学校で一番仲の良いと言えるであろう、大宮春紀おおみやはるきのもとである。やっぱり、去年からの友達の方が、仲がいいのだ。


「おいっすー」

「うん、今日も早ない?」

 と、今度はちゃんとゆるい会話をする。

 ちゃんと会話する機会なんて、昼放課以外にあるのだろうか?いや、多分ない。


 のんびりダラダラと、それでも馬鹿笑いしながら会話に興じていると、船崎京太ふなさききょうたを見つけた。


「船たぁぁん!可愛い、可愛いなぁ今日もぉぉ!!」

 そう言って頭をよしよしとなでる。

 この船崎は、顔がちっちゃくて、脚の長い、リアル8頭身君なのである。


 身長も、170近くあって、俺より高い。それでも、可愛いのだ!!見ていると、なんだか子犬か子猫を見ている様な気持ちになるのだ。


「やめて、うざい」

 呂律のまわりきってない幼稚園児みたいな喋り方で俺の事を煙たがってくる。


 だが、それも可愛い!何をしてても、少し抜けてるから、動きが全部可愛いのである。


 まぁ、こんな感じで、俺の学校生活は、大雑把に、その中で楽しさを見出しながら、仲良く友達と日常を送っていた。


 そんな日常の、終わりの始まりが、つぎの日から始まる事を、俺は考えてもいなかった。


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