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《見学者》

 ――――コンコン

 通常時ではない、やや急ぎの用を示す二回のノックがドアを叩く。

「……その場で言ってくれていいですよ」

 青年は、予想していたものが予想していた通りのタイミングで起こったことを楽しく思いながら、用向きを訊ねる。

『……『例の一行』が今、北門から入ったそうです』

「うん、分かった。これからも定期的に報告をお願いします」

『分かりました』

「あ、そうだ」

 ドアの内と外のやり取りだが、青年にはドアの外の人物が、機敏にこちらの声に反応したのを感じ取っていた。

『……なんでしょう?』

「僕が気にかけているからといって、特別扱いは必要ないからね」

『ですが、情報通りだと、あの方は』

「『必要ない』……そもそもそれが、あの家の方針だからね」

『……分かりました。他には?』

「うん、大丈夫です。宜しく」

 青年の返事を待って、ドア越しに、声を掛けてきた人物が立ち去るのを感じた。

(……さて、これから少し忙しくなるかもなぁ)

 青年は長い銀髪をうなじの辺りで束ね、元々切れ長な瞳を更に細めた。


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