表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

【短編】エクス・デス(Ex Death) —凍てつく深淵の追跡者

掲載日:2025/12/22

俺の意識が生まれる前、俺はどこかにいた。 巨大で未来的な施設の中。 こことは全てが違う、遠い遠い惑星。どこだかはわからない。 ただ、今の俺が知るこの世界とは、明らかに違う場所だった。


俺の使命は、「逸脱単位」の検査と討伐。 「分岐点」、あるいは「分岐者」――彼らはそう呼んでいた。


当時の俺には、今のような複雑な感情はなかった。 使命の達成だけが全て。 恐怖もなく、常に計算高く、自らの能力を過信し、不安など微塵もない。 任務の成功だけを信じる、忠実な道具だった。


簡単な任務だと聞いていた。 この種の「単位」は、これまで何度も殲滅してきた。今となっては何の問題もない。 俺には「分岐点鎮圧者」という称号すらあった。 あるのは任務への確信と、冷静な頭脳だけ。


氷窟のトンネル網に潜む「逸脱者」を追え――それが使命だ。


誰かが、短くしかし明確に警告してきた。 『あの分岐者は危険だ。トンネル内では注意を』


俺は気にも留めず、狩りに出た。


氷に閉ざされた洞窟へと足を踏み入れる。 この惑星、あるいはこの場所には、純粋で透き通った氷しかなかった。それだけ。


当時の俺は、今とは違う。一種の戦争機械のようなものだった。 人間か、機械か、獣か――保証の限りではない。どうでもよかった。


トンネルの奥深くへと分け入り、探し、探した。 そして、ついに「逸脱者」の痕跡と、可能性のある経路を割り出した。 無警戒に、しかし確信を持って、圧倒的な力と速度で追跡を開始した。


洞窟には落ち込み、断崖、あらゆる種類の即死スポットが待ち受けている。 あの時の、何であったにせよ、この俺にとってもだ。


全ての断崖を、絶対的な技量で飛び越えた。 まるで遊びのように。少しばかり「楽しく」さえあった。


そして、次のジャンプの着地点に、奴が待ち構えていた。 姿を現した。待ち伏せだ。


俺は問題なく、全ての攻撃に耐えた。 着地と同時に、虎が仔兎を喰らうように、素早く奴を破壊した。


…任務は達成した。


だが、帰路がわからない。道に迷ってしまった。 どうでもよかった。いつかは出られるとわかっていた。 出口を探し、ある時、熊に似た獣と遭遇し、その並外れた力と耐久力に苦戦しながらも排除した。 それでも、まだ状態は良かった。


出口を探し続け、死と隣り合わせのジャンプを繰り返す。 そして、また奴を見た。


ジャンプの先、向こう側で待ち構えていた。 今度はジャンプ前に気付いた。それでも構わなかった。 飛び移り、「再び殺した」。


殺した。何の問題もない。


だが、態勢を立て直そうとした時、奴が起き上がり始めた。 破壊された部分から、「灰の中からでも蘇るかのように」再生していく。


ただ呆然と見つめた。


ほぼ完全に再生した時、俺は再び奴を殺した。 今度こそ終わりにするため、その欠片を断崖へと放り投げた。


奴から解放されたと思い、氷窟の出口を探し続けようとした。 次の地点へ、巨大な断崖を越えてジャンプした時、またも奴が待っていた。


着地と同時に、また破壊した。


…そろそろ、まずいと思い始めた。


この「逸脱者」は、何をしようとも、永遠に俺を追い続けるのか?


生存可能性を再計算した。 時間と共に、確率は確実にゼロへ向かう。 残り時間は、未知の時間単位で「12」と表示され、カウントダウンが始まった。


その時間を切り抜けなければ。


トンネルを可能な限り速く移動し、各地点をマッピング、記録。 同じ場所を通らないよう、出口を探す。いずれ見つかる。


何時間もそれを続けた。戦略は変わった。 「出口を探しながら、可能な限り速く動き続ける」


「逸脱者」は死なないし、止まらない。 消耗戦の末、負けるのは俺だと明らかだった。


ある時点で、エネルギーが尽き始めた。 「逸脱者」に追いつかれた。逃げ場はない。もう一度、戦うしかない。


今回は、違った。 奴は以前より速く動き、武器を振るう。


俺は、鎖付きの刃と、一種のタービンのようなものを使う。 それは大ジャンプを可能にする急速燃焼装置で、時折、強力な一撃を放つこともできたが、再発射にはエネルギー充填の時間がかかる。


「逸脱者」は、爪のような武器を使う。 何らかの液体――「毒」か「ウイルス」か――を纏っているように見えた。 注意が必要だ。


防御と攻撃を繰り返す。距離を取ろうとするたびに、奴が優位に立つ。 奴の速度が上がっているように感じ始めた。…違う。 以前の戦闘記録を確認する。奴は変わっていない。


明らかだ。俺のエネルギーが枯渇している。俺が遅くなっているのだ。


これほど追い詰められたのは初めて。ましてや、独りで。 何度殺しても死なない敵と戦うのも初めて。


記録にない事態だ。 このトンネル網には、明確な戦略すら見えない。 奴のような存在には、完璧な場所だ。


戦闘は苛烈を極めた。俺の部品が飛び散り始める。 それでも、まだ立っていた。


ある瞬間、一撃を交換した。奴を真っ二つにできた。 その欠片は、再び断崖へと散らばった。


…今度こそ、解放されたか。


またいつか追いつかれるだろう。だが、「幸運」にも、俺は「無傷」だった。


そう思った瞬間、背中下部に、灼熱の刺すような痛みが走った。 そして、すぐに氷のように冷たくなった。


奴の爪の一片が、弱体化していた装甲の継ぎ目を、深く貫いていた。


「状態」を問い合わせた。全てのダメージは、この一点に集中していた。


…こいつは、不死身なだけではない。 『狡猾』だ。非常に狡猾だ。


俺は傷ついた。氷が内側に染み込み始める。


奴は…戦闘を重ねるごとに、計画的に俺の戦闘継ぎ目を弱体化させていた。 その過程で自分が死のうとも、構わずに。


そして、「わかった」。 奴は、最初から全てを計画していた。綿密に。 その戦略は今、明らかだ。


計算結果は示していた。 その情報に基づいて行動するには、もう少し遅すぎた。


明らかな劣勢だ。最初から、ずっと。 俺は何もかもに抵抗できない、無敵だと思い込んでいた。


…もし最初から、自己の保全にもっと気を配っていたなら?


もう少し時間を稼げたかもしれない。 今、切実に必要としている時間を。


まだ機会はある。


生存可能性は、開始時の85%から、15%へと激減した。 失敗は目前だ。時間は尽きる。


しかし、計算は明確なパターンを示した。そこに「出口」が存在するようだ。 「狩猟」開始時のような力と速度はないが、決意を持って進み始めた。


奴が再生するまでの時間は、約30秒から1分。 距離を離すには十分だ。


可能な限り速く動き続ける。 トンネルの光の変化とパターンから、出口が近いとわかる。 あと1、2kmで脱出し、「緊急抽出」を要請できる。報告しなければ。


よく知られていた。 あの場所から、どんな「鎮圧者」や「権威」も、生還した者はいない。


だから、最良の存在である俺を送り込んだ。成功すると信じて。 俺は躊躇せずに引き受けた。「朝飯前」だと思った。 連中が大袈裟すぎる、とさえ思った。


移動しながら、あの場所の危険性について言われていたことを思い出し始めた。 俺はいつも心の中で言い聞かせていた。 もし俺に任務が回ってきても、一瞬で片付ける、と。


いつも自信過剰だった。今、この瞬間、全てがつながった。


もし脱出できれば、俺だけが知る唯一無二の情報を共有できるかもしれない。 なぜあの氷窟から、誰一人として生きて帰れないのか、他の者たちに知らせられる。


次のジャンプを仕掛けようとした時、向こう側に再びシルエットが待ち構えているのを認めた。


奴はまたしても、俺が向かう先を、明確かつ間違いなく予測していた。 まるで、俺のデータを読んでいるようだ。


本当に不安になった。様々な考えが頭を駆け巡る。 裏切り者? 情報漏洩? データ抽出? 爪のウイルスがシステムに感染したか? あるいは、理解を超えた能力か?


しかし、奴が俺の動きを凍りつくような精度で予測しているのは明白だ。 まるで全てを知っているようだ。


一歩でも誤れば、奴に見抜かれ、それが最後の誤算になると感じた。


本当に不安になり始めた。 出口は他にない。この道しかない。


脱出するには、ジャンプするしかない。 着地と同時に、失敗もよろめきもない、効果的な戦闘を開始しなければ。


奴はいつも、ジャンプの先で待ち伏せしている。不意打ちだ。 ジャンプの度に身を曝すしかない。


選択肢はない。ジャンプする。


そうした。地面に触れるか触れないかのうちに、武器が交差した。 奴の爪の一片が欠けている。俺の背中に刺さった刃だ。


理解した。確かに、何度も現れた奴は、同じ個体だ。 複数の類似単位だと思っていた時期もあったが、違う。 最初からずっと、同じ一つの単位なのだ。


その認識が、俺の心を本当に凍りつかせた。


今回こそ、本当に危険な存在と対峙している。 おそらく、俺ほど残忍ではないが、同等かそれ以上の致死性を持つ。 その戦略は全く異なり、この場所は、誰も逃げられないために完璧だった。


たとえ何度死のうとも、全ては計画されていた。 あの化物は、何千年もそこに慣れ親しんでいたのかもしれない。 そして俺は、慣れもせず、愚かにも、何の警戒もせずに飛び込んだ。


ともあれ、戦闘は始まったばかりだ。


奴は、俺の急速燃焼タービンばかりを攻撃し始めた。 俺を殺すことには、あまり集中していない。ただ、俺を遅らせようとしている。


戦略は違うが、目的は同じ。 『利用可能なあらゆる手段で、俺の死を確実にする』


奴は、容易に狙える部分、装甲の硬い部分、腕、脚、タービンに集中する。 誰もが重要でないと考える部分だ。


顔や腹部のような、防御で常に守られているより弱い部分を守るために、相対的に露出させていた部分を。 腰、腕、手、脚、足、タービン。


…そこで理解した。それらの部分は、全て移動のためのものだ。 奴は、俺の移動能力や機動性を奪いたいだけなのだ。


一度それを失えば、脱出の手段がなくなる。


最終的な計算に気付いた。 移動手段を失えば、たとえ千回奴を殺そうと、早かれ遅かれ、俺の力など関係なく、死ぬことになる。


はっきりしている。奴は「仔兎」のようにはるかに弱い。 だが、この「仔兎」は違う。


力はないが、不死身で、並外れた狡猾さを持つ。 最初の俺にはなかった資質と能力だ。


あの場所から誰も生還したことがないから、この現象に関する情報は一切ない。


震える手で、「鎖刃」を準備する。 今まで使ったことのない、予測不能な、清潔で確実な動きで、再び奴を「処理」した。


だがその前に、奴は俺の推進器の一つを機能不全に追い込んでいた。 移動と武器を兼ねたものだ。


戦闘は苛烈を極め、限界だった。 予期せぬ動きで切り抜けた。資源は尽きる。


だが、近い。ほんの数百メートルだ。 全ての計算が決定的だった。 全ての時間が俺に味方し、生存確率は99%だ。


そして遠くに、入った時とは違う、非常に大きな出口を見た。 到達するには、いくつもの断崖絶壁を飛び越えなければならない。


だが、遠くに、一人の姿を認めた。 自動的に考えた。また、あの現象か。


近づきながら、避けられないことを覚悟した。 だが近づくと、それは「味方」の単位だとわかった。


「戦闘姉妹」、「巣の守護者」、「分岐点狩人」。


混乱した。 あの化物はいつも、ジャンプの先で待ち伏せしていた。 今、味方が出口で待っている。


あまりにも明白で、何かがおかしい。パターンが繰り返される。 ジャンプするかどうか、ためらった。


何かがおかしい。


「ここで何をしている?」俺はその単位に問いかけた。 「誰がお前を遣わした? どうして俺がここにいるのがわかった? お前は誰だ?」


唯一送り込まれた単位は俺だけだ。他には誰もいない。 あの単位はここにいるべきではなかった。本当に動揺していた。


体内で何かが故障し始めているのか? 毒か何かがシステムに浸透し、視覚や精神を狂わせているのか?


俺には極めて明白だった。その単位は、あの現象のパターンを繰り返していた。 奴が俺を狩り始め、俺が奴を狩っているのではなかった。


脱出するにはジャンプしなければならない。だが、あの単位がいる。


その単位は、俺のデータとパターンが示す通り、正しく身元を証明した。 明らかに、以前から知っている単位だった。友ではないが、明確な知人だ。 以前の時間か記憶の中で、はっきりと認識できる。


それでも疑った。奴がここにいる理由はない。 「ここで何をしている?」と尋ねた。


味方の単位は答えた。「狩りに遣わされた。お前と同じように」


本当のように聞こえた。だが、何の保証もない。嘘をついているかもしれない。 あるいは、俺の精神がおかしいのか。 誰が何のために感染させたのか、全てが疑わしい。


考えがまとまらない。時間は尽きる。 遅かれ早かれ、あの「化物」がまた俺を追ってくる。 もう一戦闘耐えられるかどうかわからない。


「中央塔」と通信しようとしてもダメだ。 洞窟は深すぎる。通信を全て遮断しているようだった。 吹き荒れる巨大な吹雪も同じだ。


我々が滞在したり休息したりする場所――「最も過酷な条件にも耐えるように作られた、厳しい超構造物」――から離れれば、誰もが通信不能になる。


最初から最後まで、独りぼっちだった。


第三者との遠隔通信で情報を確認する手段はない。 あの単位がここにいるべきかどうか、教えてくれる者はいない。


非常に不安だった。


「飛び移るぞ。邪魔か?」と尋ねた。 奴は言った。「いや、そんなことない。いつでも飛び移っていい。ここで待つ」


準備した。飛び立った。 片方の推進器だけを使う。もう片方は損傷していた。


片方だけでは、着地を適切に緩和したり、降下を制御したりできる保証はない。 大きな降下の場合は、両方が必要だ。


飛行の途中、この単位が飛び出し、地面に着く前に俺を止めようとした。 宙高く、底なしと思われる高さで、衝突が起こった。


奴は俺を下へ押し落とそうとしたが、撃退し、重傷を負わせて、飛び出してきた場所へと戻すことができた。


俺は非常に用心深く、不信感を持ってジャンプした。 あらゆる計算を済ませていた。このような状況も想定していた。


奴を振り切り、鎖を次の出口近くの断崖に打ち込み、縛り付けることができた。 この「裏切者」が再び俺の脱出を断固として阻んでいる場所だ。


鎖を引きずって勢いをつけ、表面に飛び出そうとしたが、滑った。 必死の動きだった。計算違いではない。 実行上の誤りだ。予期せぬ失敗だ。慣れていないものだ。


辛うじて崖にしがみついた。落ちそうな瀬戸際だ。


裏切者が近づき、上から俺を見下ろした。 まるで俺の運命を哀れむように。


そして言った。 「狩りに遣わされた。お前と同じように」 「だが、『誰を』とは言っていない」


理解した。裏切者は、その狩りの目標が俺だと主張している。


真実か嘘かはわからない。いずれにせよ、非常に危険な状況だ。 今にも落ちそうで、この裏切者が俺の手を踏みつけ、痛めつけ、落下させようとしている。


状況を脱する方法を見出した。 鎖の一つを天井に打ち込み、登る角度を作る。


鎖を引っ張りながら登り、降下の衝撃で、この裏切者は一歩も引かなかった。 それが奴の誤算だ。経験豊富な者と無謀に戦うこと。


落下と同時に、一つの清潔な動きで、肩から腰まで真っ二つに切り裂いた。 奴は意識のあるまま、切り裂かれて瀕死の状態で地面に倒れた。


あと一ジャンプだ。出口まで妨げのない道が見える。 すぐに出口がありそうだ。


もう必死だった。 様々な戦闘で重要な傷を負い、全く疲弊している。


貴重な時間を無駄にせず、反対側へジャンプした。 そしてまたしても、雪の中から、あの「不滅」の現象が待ち構えていた。


驚異的で必死の動きで、奴は爪を、おそらく俺の腹部に打ち込んだ。 刃は全て折れたが、一片を除いて。 非常に小さな亀裂があったようで、その一片が侵入した。


再び重傷を負った。


それでも、その現象が無防備になっているように見えた。 残っている利用可能なエネルギーを、必死の動きで、キャノンと推進器を使って放出した。 一瞬で奴を蒸発させた。


必死だった。今すぐ消えてほしかった。


爆発は表面の大部分を崩落させた。 爆発は激しく、霧と雪が視界を困難にした。


爆発で方向感覚を失い、落下しているように感じた。


しかし素早く何かに手をかけようとし、成功した。 再び、一見底なしの断崖にしがみついた。


しかし、あの現象を片付けることができた。


各部のエネルギーは尽きていた。 残っているのは、最も基本的な運動エネルギーだけだ。


鎖に分配することもできるが、それは即座の落下を意味する。 自分の力と勘で登らなければならない。


登り始め、裏切者の単位の声を聞いた。 …死んでいないのか?


振り返り、目尻で、裏切者の単位が死から蘇り、体に目立った傷もなく立ち上がるのをかすかに見た。


手を使って登るためには、何らかのエネルギーを回復する必要がある。 時間稼ぎに話そうとしたが、効果はなかった。


「裏切者、ここから引き上げろ。お前は俺を救える。ただ、お前が言うところのことをするな。さあ、救助だ」と言った。


奴はただ答えた。 「狩りに遣わされた。お前と同じように」


そして、奴は武器を発射した。 それは俺の装甲の大部分を破壊したが、全てではなかった。 道そのものを破壊し、俺と共に自由落下した。


俺はもはや実質的にエネルギーを持っていない。 時間は尽きた。可能性は0%を示していた。 再充電に45秒必要だが、その時までには落下している。


…そして、俺は落ちた。


体全体が破壊された。 まだ生きているが、深く破壊され、何もできない。 死は避けられない。


言葉が出ているかわからないが、言い続けていた。 「裏切者、助けてくれ、なぜこんなことを」


痛みと諦めの中、エネルギーが尽き、全てが暗くなり始める。


…「あえぐような、深い呼吸。この新しい体で目が覚めた…」


「目を見開くと、虚空の広大さの中にいた」


「私の着陸カプセルは、地球の成層圏への衝突コースにあった」


「すぐに地球の表面に着陸する」


「新しい使命」


新しい使命が、目の端に表示された… 地球の感染症。


「何百万もの軍隊が戦闘に加わる」 「自動航行船が接近する」 「戦争は自動化される」


「宇宙の虚無の中で」


「私の網膜には、使命が点滅し、クレジットが私に対して走っている。各ユニットに対して賭けが行われている。虚無の落とし子たちによって。お金は走る。戦争においてさえも」


…死んだのか? それとも、ただの夢だったのか?


「ただ、この新しい使命を果たさなければならないと知っていた」


「長い休眠から目覚め、考慮されることなく戦場に放り出された」


「以前のアイデンティティや記憶はなく、ただ遠い悪夢の記憶だけがある。 それは戦場でぼんやりと消えていくように思えた」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ