7. 怪談
主張も心意気もない日々感じた事柄についてのエッセイ、というか駄弁りです。
視聴番組のCM中にでも見れる(読める)程度の時間と内容を想定してます。
いつでもどこからでもどーぞ。
【日くらし】
7. 怪談
夏と言えば怪談らしいじゃないですか?(今頃すみませんが)
私そういった心霊的なものって信じないわけではないんですが、そういう事とは縁も無かろうと思っているので、それよりも街や家なら人(強盗とか)、野山では野生動物とかの方がよほど恐怖の対象になってしまいます。
唯一そういった系(?)で恐ろしかった経験といえば、中学生の時に授業中居眠りをしておりましたら金縛りにあってしまった事くらいでしょうか。
その時も心霊的な恐怖より『今見つかったら言い訳もできない!(動けなくて)』っていう恐ろしさでいっぱいだったのを覚えています。(ホント怖かったなぁ)
そんな私なんですが先日、エアコンをかけるほどではないけれどそのまま寝るには蒸し暑さの気になる夜の事。
外では風が強めに吹いておりましたので、少しだけ窓を開け、風通しの為部屋のドアを開けて寝ておりましたら
「…… コンコン…… コン…コン…」
微かながらに音がする。
隣の家の洗濯物が風にでも煽られているのかと思って再び寝入ろうとしましたが相変わらず
「…コンコン……コンコン…」
私「……」
よーく聞けば、どうもこの家の玄関あたりから聞こえるような気も……。
そう思うと益々誰かが玄関のドアをノックしている、そんな気もしてきます。
――(やだなーやだなーなんだろなー……)
時計を見れば深夜の2時過ぎ、こんな時間に訪問者とは考えられません。
音がしなくなるのを祈りますが、無くなるどころかどんどん大きくはっきりと聞こえるようになってきました。
これはもうシャレにならないってんで恐る恐る階段を降りていきまして、階段下にある玄関の方を見ますと、外には人感センサー付ライトがあるのに擦りガラス越しの外は暗いままなんです。
――(怖いなー怖いなー イヤだなー……)
「…… あの…… どなたか……」
思い切って声をかけてみようとしたその時
「…コンコン!……コンコン!…」
今度はハッキリと玄関を叩く音が聞こえて
「ギャー――――――ッッ!!……」
叫ぶと同時にあることを思い出します。
――(!ああ!もしかするとあの時の!!……)
玄関外の取っ手にぶら下げた虫コナーズでした。
ではまた




