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62. 混ぜる

 主張も心意気もない日々感じた事柄についてのエッセイ、というか駄弁だべりです。


 視聴番組のCM中にでも見れる(読める)程度の時間と内容を想定してます。

いつでもどこからでもどーぞ。


ご注意: 口語こうご的語りとしていますので“い”抜き、“ら”抜きはご容赦くださいね。



【日くらし】


         62. 混ぜる


 えー、どこかの天才物理学者が出てきそうなエピソードタイトルですが内容もレベルも安心の下層っぷりですのでご承知置きください。


 私、卵ってあんまり混ぜないんですよ。(ね?)


 以前のエピソード(知りませんよね)でさんざん「バランスが―」とか「配分が―」とか言っておきながら、こと“(料理の)卵”に関しては恐ろしいほどに雑です。


 卵焼きやオムレツなどのレシピではとにかく“よく混ぜろ”と言われますが、私の場合数回チャッチャッチャという程度。

オムレツなんてフライパンにダイレクトで卵を割り入れて、混ぜながら焼くというのですから恐れ入ります。我がことながら。


 生来の無精というのもありますし、混ぜるだけに器を使いたくない(洗い物を増やしたくない)というのもありますが、一番の理由はあの“不均一さ”が好きなのです。


 TKGなどが顕著ですが、淡白な白身の感じと濃厚な黄身の味がまばらに口に広がる事で飽きることなくそらもう何杯でもイケそうな気がします。

 卵焼きなんかも(私甘い派なんですが)断面のあのマーブル感といい、白と黄とちょっと焦げたところの茶のコントラストが堪らなく美味しそうに見えるんですよね。


 不公平感の是正が重要とされるこのご時世、とかく偏りや不均等は悪しざまに敬遠されがちですが、“まばらな美しさ・良さ”もあると思うのですがいかがでしょうね?

“不均一なゆらぎ”があったからこそこの宇宙が誕生したとも言われますし……


 “混ぜる”といえばホイップクリームですが(ちょっと物理学的高尚な事言ってみようと思いましたが無理そうなので話変えました、すみません)以前お店で飲んだウィンナコーヒーが自宅で飲みたくて作ってみたことがありましてね。


 過去に安目のホイップクリームを使ったらクリーム状にならなかった記憶がありますので(明らかにかき混ぜ不足なんですが)比較的簡単と言われる生クリームで作ってみる事にしまして、どうにか出来たクリームをコーヒーに浮かべました。

するとどうです、瞬く間に溶けてただの油の層と化しました。

 ウィンナコーヒーを作ったつもりが出来たのは富山ブラック。


「なるほど、生クリームは(乳)脂肪分が多いからウィンナコーヒーには不向きと……

フム、実に面白い」



        ではまた


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