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24. 破天荒


主張も心意気もない日々感じた事柄についてのエッセイ、というか駄弁だべりです。


 視聴番組のCM中にでも見れる(読める)程度の時間と内容を想定してます。

いつでもどこからでもどーぞ。


【日くらし】


      24. 破天荒


 “三ツ矢サイダー”が好きなんですよね。家の冷蔵庫にほぼ常在しているくらい。


 先日自転車で近所のコンビニに立ち寄った際、「そういえばサイダーが無くなりかけてたな?」と思い出しまして、買って帰る事にしました。1.5リッターのやつ。


 ちょうどリュック(デイパックってんですか?)を背負ってましたのでこれくらいなら(重さも運ぶのも)問題なかろうといつものサイズを買いまして、外に出ましたら秋だというのになかなかの日差し。


 そう言えば(のど)も乾いているしちょっと飲んでいこうと思いましたが、コンビニの前で1.5ℓの三ツ矢サイダーをラッパ飲みするのも如何(いかが)なものかと少々躊躇(とまど)われまして、店の裏手に回って飲むことにしました。(飲むのかよ)


 スマホを片手にサイダーをグビグビやっておりましたら「サアッ……」と一陣(いちじん)の風が吹きまして、フェンスの上に置いたペットボトルのキャップを外の空地(あきち)(5メートルほど下)へと運びます。


「お?」っていう(はなは)だ間抜けな言葉が出て自分でもびっくりしましたが、空地の草むらに消えていくキャップを呆然(ぼうぜん)と見送りながら(たたず)むことしか出来ませんでした。


我に返って『いくら(なん)でもワイルドが過ぎるだろう?』と悲運を(なげ)きましたが、問題はこの後の対応方法です。


 ”もう一本小ぶりのペットボトル飲料を買ってそのキャップを…”と思いましたが、結構な勢いでサイダーを飲んだお腹は今更(いまさら)余力がなさそうです。

 リュックには()れられないので(かか)えて帰ろうにも自転車の片手運転は危険(違反だよ)だし、(はた)から見れば宇宙戦艦ヤマトの佐渡先生ですよ。

 ではハンドルを握りつつ人差し指と中指の先で挟んで行くか?とも思いましたがまだまだ1キログラム以上はあるペットボトルの首を、指二本で()まんで自転車を運転とか最早(もはや)ジャッキー・チェンがやる修行です。((あかつき)にはクルミとか割れそう)


 悩んだ末私の出した結論は“家からお茶のボトルのキャップを持ってこよう”でした。


コンビ二の店員さんに「すみません、すぐ戻ってくるんでこれちょっと置かせておいてください……」と丸めたティッシュを突っ込んだ1.5ℓの三ツ矢サイダーをイートインコーナーの片隅に置かせてもらい、自転車で一旦帰宅することにしました。


 全速力なら家までは多分5分くらい、踏み出すペダルに力を込めます。


 脳内で流れ始めるBGMは勿論(もちろん)“Get Wild”。



            ではまた




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