表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/71

夜襲をしよう

へこみちはポエミーを肩車したまま進み、王都グリグランから数キロメートル西の森へと入っていく。すでに辺りは暗いがへこみちは明かりをつける気は無さそうだ。

「この辺りはよく知っている。発見してから1年、討伐を我慢した」

「さすがね。レベル上げしてたんでしょ」

「ああ、絶対に負けたくなかったからな。今日の夜襲でけりをつける」

鬱蒼とした夜の森を分け入って進んでいくと明かりが見えて、茂みと木々に隠れながら二人は近づいていく。


ポッカリと崖の下に空いた洞窟の周囲では、緑の肌で小柄な十数匹のゴブリンたちが酒宴をしていた。へこみちはそれを見るなり渋面で、血塗られた棍棒を抜き

「リア充どもめ……許せんな。魔物どもが起きていたら夜襲ができない」

ポエミーも頷いて

「奴らの酒に放火して、炎神への供物にするしかないわね」

マッチを懐から取り出し、へこみちの肩から音もなく降り立った。そしていきなり

「とうっとうるっとうー私はポエミー吟遊詩人ー」

と歌いながら、四つん這いで茂みから這い出していった。へこみちも棍棒を構えながらそれに続く。


5分後には四つん這いで這い回るポエミーがゴブリンたちの酒を放火しながらそこら中に撒きまくり、へこみちはパニックを起こして逃げ惑うゴブリンたちを瞬く間に撲殺していき、洞窟の周辺は鮮血と火炎で地獄のような光景となった。

さらに煙の臭いに驚いて洞窟内から飛び出してきたゴブリンたちをへこみちは待ち構えては撲殺していく。ゴブリンたちの死体の山がそこら中にできた頃に、へこみちとポエミーは満足した表情で

「よし、夜襲を始めるぞ」

「そうね!ようやく夜襲ができるわ」

と頷き合うと、足音を忍ばせて、魔物の気配が全くなくなった洞窟へと入っていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ