第一話 死亡、そして転生
全くの処女作となります。拙い作品ですが、読んでいただけたら幸いです。
俺の名前は柊玲乃。勉強も成績も普通、彼女いない歴=年齢な高校1年生だ。
ある日、俺はいつも通り、何の変哲もない学校での1日を終え、家に帰ろうとしていた。
いつもの交差点を渡ろうとすると、前を歩く少女にトラックが突っ込もうとしているのが見えた。
体が勝手に動いて、俺は少女を助けようと走った。
「危ない!」
「きゃ!」
少女を前に突き出した瞬間、全身にとてつもない衝撃と激痛が走った。視界が自分の血で赤く染まる。
痛い!痛い!痛い!
まるで体をぐちゃぐちゃにかき混ぜられたかのような激痛を感じながら(トラックに轢かれてホントにぐちゃぐちゃかもしれないが)俺は少女の無事を確認しようと辺りを見渡した。
すると、俺の方を指差して大声で泣いている少女の姿が見えた。
よかった、無事らしいと安心したところで自分の体を見ると
腰から下がなくなった俺の体が見えた。
「え?」
なんで俺の下半身がないんだ?救急車はまだなのか?そもそも俺は助かるのか?
そもそもあの少女を助けなければ俺はこんなことにはならなかったんだ。
思考がまとまらない、だんだん意識も薄れてきた。痛いとか通り越してもう体の感覚がない。
遠くで少女の泣き声や救急車を呼ぼうとすることの声などが聞こえる。
あぁ、俺死ぬのか。まださっき買った漫画の新刊読んでなかったのに。他にもやり残したことがたくさんある。
彼女作れなかったとか、妹の中学生になった姿を見れなかったとか。言い出したらキリがない。
あぁ、もう意識が持たない。何も見えないし何も聞こえない。
ほんとに俺、死ぬんだなぁ
どうせ死ぬなら、よくあるラノベみたいに異世界転生とかできないか?
そんなことを考えながら、俺は意識を手放した。