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アカハネ伝承 ~不思議な赤頭巾と亡国のヒストリア~  作者: 宮野徹
龍の末裔と砂漠の奴隷たち 【Journey story】
60/77

砂漠の国とは関係ない話

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




―――聞こえているんでしょう?―――


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


―――まさか、こんなにも巨大な体をしているとは思わなかったわ―――


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


―――龍は、龍の気配を感知できる。私があなたの存在を感じているように、あなたも私に気づいているはず。ねぇ?砂漠に眠っている巨龍さん?―――


「・・・・・・・・・ふん。」


―――ようやく反応してくれた。初めまして、だね。大山龍たいざんりゅうグラン・バニス。・・・まったく、ずっと無視してたでしょ?同族相手に酷い態度ね。―――


「人の縄張りに勝手に入りおったのはお前の方だろう・・・」


―――まぁね。悪いとは思ってるよ。でもしょうがないでしょ?あなたのいる場所は、深すぎるし。直接会おうと思ったら、あなたの縄張りの砂漠を全部吹き飛ばさなきゃいけないからね。―――


「ふんっ、それで?何の用だ?喧嘩でも望んでいるのか?」


―――私、そんな好戦的に見える?―――


「ぬかせ。お前のような小娘が、そんなバカげた力を隠しもせずに近づいてきたんだ。警戒して当然だろう」


―――敵対するつもりはないよ。砂漠の国を出るまでに返事をしてくれなかったら、ちょっとやってたかもしれないけど―――


「もういい。要件を言え」


―――・・・・・・龍王様が、・・・亡くなったわ―――


「・・・なんと」


―――200年くらいまえに、大きな戦いがあって、その時に・・・―――


「転生体は?龍王の転生体はどうなった!?」


―――大丈夫。無事だよ。今は、私の眷属が守護してる―――


「ふーむ。至天はどうなった。皆やられたのか?」


―――亡くなったのは、龍王様とカミクラさんだけ。他は無事だよ―――


「あの武龍までもが・・・。さぞ、激しい戦いだっただろうに・・・。相手はどんな邪龍だったのだ?」


―――・・・その存在を認めたくないほどに、暗い心の持ち主だったよーーー


「・・・・ふーっ、そうか。わしが隠居している間に、そのような戦いが起きていたとは。他の龍たちはどうしている?老子は息災か?」


―――ロンシェンさんのこと?あなたからすれば、相変わらず、なんじゃないかな?私もたまに挨拶に行くけど、まだまだ現役だよ、あの人は。スィーレンさんも楽しそうに時代を謳歌してる―――


「あの生娘が今や至天の龍か。わしも老いたな。それで、その後どうなった?」


―――どうって?―――


「肝心な所をぼかすな。お前がやったんだろう?その邪龍を・・・」


―――ふーん、ご隠居とはいえ、隠し事は通用しないか―――


「お前ほど染まっている龍も珍しい。だが、その強さは、黒く染まった故ではなく、生まれもったものだろう。気に恐ろしき小娘よ。まだ名を聞いていなかったな」


―――・・・開晴龍かいせいりゅう、アカハネ―――


「・・・アカハネ・・・。変わった名だな」


―――本名だもん―――


「開晴龍・・・。はっ、世界を晴らす存在にでもなるというのか?」


―――名付けたのは私じゃないわ。文句なら名付け人に言って・・・―――


「ふっふっふ。それで人の姿でハルと名乗っているのか」


―――本名だって言ってるでしょ?―――


「面白い奴だな。まぁいい。久々に俗世の話をするのも悪くないな」


―――まだ話は終わってないよ―――


「ぬ?」


―――ロンシェンさんから伝言。今一度、至天の座についてほしいんだってさ。まぁ、私を含めても、4人しかいないからね。今は猫の手も借りたいんじゃないかな―――


「1万年もの時を生きたわしを猫扱いか。生意気な小娘じゃのう。」


―――私だって、好きで至天に着いたわけじゃない。龍王様の転生体が、自衛できるようになるまでって約束だから―――


「お前、自分の代わりを用意しようというのか?」


―――伝言だって言ったでしょ?別に強要はしないよ―――


「ぬぅ、今すぐと言うわけにはいかんな。ここから出なければならん。そうなれば地上にどんな被害が及ぶかわからんからな」


―――鳩の役目くらい請け負うから、返事だけでも聞かせてよ―――


「よかろう。近いうちに千天山へ参ろう。これも龍の務めだ。再び、重い腰を上げるのも悪くない」


―――そう、よかった。・・・じゃあ、私は行くから―――


「待て、アカハネよ」


―――うん?―――


「・・・わしの眷属が、世話になったようだ。感謝する」


―――・・・・・・いいよ。私は好き勝手やっただけだし、伝言が本命だしね。私は旅が出来れば何でもいい・・・―――




「・・・・・・行ったか。面白い小娘だ。あやつも国を持っているのだろうか?あんな出鱈目な娘が治める国とは、いったいどんなものなのだろうなぁ・・・」







                 続く

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