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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年02月
38/365

【揺花草子。】[#4394] 運指。

Bさん「1月下旬くらいだったと思うんだけど、

    ご存じアップルさんが新アプリ『Apple Music Classical』と言う

    アプリをリリースしました。」

Aさん「クラシック?

    それは既存の『ミュージック』アプリとは違うの?」

Cさん「違うわね。

    もちろん既存の『ミュージック』アプリでもクラシック音楽は聴けるし

    相応の量のアルバムが聴けるけれども、

    ポップミュージックがそうであるように、

    基本的には演奏者ありきのカタログになっているわ。」

Aさん「演奏者ありき。」

Bさん「例えばね、

    ビートルズの『In My Life』を聴きたいってなったら

    まずビートルズを探して、次に『Rubber Soul』を探して、

    そして『In My Life』に辿り着く流れでもいいわけだけど、

    検索窓で『In My Life』って探した方が手軽だよね。」

Aさん「そりゃそうだ。」

Cさん「『In My Life』はそこそこいろんな人がカバーしてるけれども、

    違う曲だけど同名なんて言うのもあるわ。

    でも楽曲名とともにアーティスト名やジャケ写も表示されるから

    基本的に目的のものを取り違う事はないわよね。」

Aさん「でしょうな。」

Bさん「でも、クラシックで例えばシューベルトの『魔王』を

    聴きたいなってなって『シューベルト 魔王』で検索すると、

    まあたくさん出てくるわけですよ。

    で、それらは、誰かのなんとかと言うアルバムの中に収められた

    楽曲の1つとして取り扱われるわけだ。」

Aさん「ふむ・・・。」

Cさん「『Apple Music Classical』アプリでは、同じように

    『シューベルト 魔王』で検索すると、

    最初に『作品』と言う括りで表示される事になるわ。

    つまり楽曲ありきで、その下にその曲を収録しているアルバムが

    ずらずらっと並ぶと言う作りなわけ。」

Aさん「うーん・・・感覚的にはちょっと良く分からないですけど、

    まあとにかくクラシック音楽のカタログにより直感的に

    アクセスできるようになってるって事ですかね。」

Bさん「実際にはもっと細々いろいろあるんだけど、まあ概ねそんな感じ。

    クラシックがより身近になりますよ、と言う事さ。」

Aさん「ふむふむ。」

Cさん「ヨーロッパの宮廷貴族の流れを汲む我々としては

    国内でのローンチを心待ちにしていたサービスでもあるわ。」

Aさん「ヨーロッパの宮廷貴族の流れを汲むとか

    ホントか嘘か分からない発言はやめてもらえますかね。」

Bさん「そしてぼくは、このアプリがリリースされたら

    いの一番に検索しようと決めていたものがあった。

    リリース当日、ぼくの iPhone にもサクッとインストールして、

    さっそく検索しようとした。」

Aさん「ほほう・・・そうなんだ?」


Bさん「でもお目当ての『ハノン』は見つからなかったよ。」

Aさん「わざわざ聴くか!!???」


 楽曲として聴くものではないですよね・・・。

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