表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年02月
37/365

【揺花草子。】[#4393] 楔形文字。

Bさん「ハンムラビ法典ってあるじゃないですか。」

Aさん「え・・・あのメソポタミアの?」

Cさん「そうね。

    木陰ですっぽんぽんでお昼寝するとチョー気持ちいい事でお馴染みの

    メソポタね。」

Aさん「それはごせんぞの感想ですね。

    死人が出るくらい激アツの乾季の話ですね。」

Bさん「改めてハンムラビ法典、言い方によってはハムラビ法典とも言うけど、

    今から3,800年ほども昔、

    メソポタミア地方を治めていた古代バビロニアの

    初代の統治者であるハンムラビ王によって制定された法典です。」

Aさん「ふむふむ。」

Cさん「完全な形で現存する法典としては世界で4番目に古いものなのだそうよ。」

Aさん「もっと古いものが残ってるんですね。」

Bさん「『阿部と言うキモオタは磔刑』と言う反阿部法典と言うのが古いよ。」

Aさん「何でぼくに対する刑罰が何千年も昔から存在してるんだよ。

    それはもう予言の類だろ。」

Cさん「56億7千万年後に顕現して世界を闇に貶める存在として

    語られているからね。」

Aさん「何ですぼく弥勒菩薩相手に終末戦争仕掛けなきゃいけないんです?」

Bさん「ま、冗談はさておき、ハンムラビ法典。

    この法典の最も特徴的な、そして最もよく知られているのが

    『同害報復の原則』であります。」

Aさん「あぁ、うん。『目には目を歯には歯を』だね。」

Cさん「どう言う事か説明してみて?」

Aさん「え、だからあれですよね、

    誰かから何らかの加害を受けたらそれと同じ報復を成す事で以て

    加害者への刑罰にすると。」

Bさん「ま、そう言う事だね。

    例えば被害者が片目を潰されたら加害者に対する刑罰としても片目を奪い、

    被害者が歯を折られたら加害者の歯を折る。

    腕を切られたら、お金を盗まれたら、殺されたら・・・。」

Aさん「んん。」

Cさん「酷く残酷な法に思われるかも知れないけれども、

    逆に言えば刑罰による過剰な報復を避ける、つまり

    犯罪に対して刑罰の上限を定めると言う点が本来の趣旨と言われ、

    近代法にも通じる精神の萌芽と見る事もできると言うわ。」

Aさん「なるほどなるほど。

    裁判官の気まぐれで量刑が左右されるような事がないように

    罪と罰をきっちり対応付けたと言う事ですかね。」

Bさん「もちろんそう。

    でも被害を受けた者と同じ罰を与える事が公平でないケースもある。」

Aさん「ん?」

Cさん「例えば性犯罪なんてそうよね。

    性加害で告発されたものに対して同じ罰を与えても

    むしろ喜んじゃうでしょ。」

Aさん「お・おぉ・・・。」

Bさん「性犯罪の刑罰が宮刑って言うんなら話は通るけど、

    同害報復とは言えないよね。」

Aさん「なるほど。」

Bさん「ま、つまり、同害報復が常に有効な犯罪抑止策には

    ならない場面もあると言う事だよ。」

Aさん「うーん、そうかな。」


Bさん「だって阿部さんなんて

    同害報復目当てで幼女を裸足でふみふみする罪とか

    犯しそうだもん。」

Aさん「それは業が深すぎでは!!???」


 だとしても執行者に踏まれるのでは?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ