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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年12月
365/365

【揺花草子。】[#4722] 1,000年後もきっと。

Bさん「さてそんなわけで今日は大晦日。」

Aさん「んん。」

Cさん「わんにゃんさんわん祭りの日でもあるわね。」

Aさん「さんって何ですか。」

Bさん「正気度の事だよ? 知らない?」

Aさん「SAN!?」

Cさん「つまり今日は犬と猫と正気を失った犬のお祭りよ。」

Aさん「正気を失った犬は別にしておいた方が良いんじゃないですかね・・・。」

Bさん「来年は2025年と言う事で、数字的にはなかなかキリの良い数。

    21世紀に入ってちょうど四半世紀の年と言う事になるよ。」

Aさん「お・おぉ・・・そうか・・・。」

Cさん「昔は21世紀になったら車は空を飛ぶし

    人同士のコミュニケーションは3Dホログラムが利用できるし

    人間と友達や恋人になれるアンドロイドは生産されるし

    月や極地などに普通に旅行できるし

    無機質なペースト状の食べ物を食べるものと思われていたわよね。」

Aさん「最後のは違くないです?

    それはいわゆるディストピア飯ではないです?」

Bさん「それぐらいかつて輝かしき未来と考えられていたものは

    まだまだ彼岸の存在であるし、

    その一方で当時は思いもよらぬレベルの進化を遂げた分野もある。」

Aさん「ふむ・・・。」

Cさん「我々に身近なもので言えばインターネットやスマホなんかは

    かつて想像した未来を飛び越えちゃった存在じゃないかしら。」

Aさん「んん、確かに。

    ディスプレイも今みたいな薄っぺらくなるのは

    想像を超えたものかもしれませんね。」

Bさん「その一方で、人々の感情と言うか感じ方は変わってないようにも思う。

    表現の方法は時代の進化とともに変わったかもだけど、

    我々は今もなお音楽や絵画、文学作品などの芸術に

    昔の人と同じように感動するし、心を動かされるよね。」

Aさん「それはそうだね。

    そして古典と呼ばれるものは時代を超えてもなお輝きを失わずに

    人々の心を揺さぶり続けてもいるね。」

Cさん「そう言う事ね。

    我々の社会はかつてと較べると、特にこの100年あまりの間は

    ものすごい大変革を経たけれども、

    その変化に対して人はそんなに変わっていないわ。」

Aさん「んん。」


Bさん「昔も今も、ずっと時代を超越して犬も猫も可愛いって事だよ。」

Aさん「何その結論?」


 未来永劫変わらない真実。

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