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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年11月
308/365

【揺花草子。】[#4665] 仇敵。

Bさん「サザエさんのお話。」

Aさん「んん。珍しい。」

Cさん「サザエさん症候群に苛まれているからね。」

Aさん「今日月曜日ですけど。」

Bさん「カレンダーの赤黒に無頓着な阿部さんには

    与り知らぬところかも知れないけど、

    今日は文化の日の振替休日なわけ。

    お休み最終日の夕方や夜に明日以降を思って陰鬱になる

    サザエさん症候群の発症条件は満たしているよ。」

Aさん「お・おぉ・・・。そうですか・・・。」

Cさん「まあ収録日は全然違うから関係ないんだけどね。」

Aさん「でしょうさ!!!

    と言うかそんな明け透けな事言わないで下さいよ!!!」

Bさん「ま、ともかくサザエさん。

    昭和の空気感を色濃く残すホームコメディ作品として

    実に長くに渡り愛されていますね。」

Aさん「そう思うね。」

Cさん「観てる?」

Aさん「観てはないです。」

Bさん「そうなの?

    阿部さんの琴線にバッシバッシ触れて来る JS が

    たくさん出て来るよ?」

Aさん「そう言う目線でサザエさん観た事ないなあ。」

Cさん「まあ斯く言う私たちもその時間は

    まひろちゃんとききょうさんのバッチバチのディスり合いを

    楽しんでいるんだけどもね。」

Aさん「ディスり合いって言いなさんな・・・。」

Bさん「話を戻してサザエさんですが、

    あのおうちには磯野家とフグ田家が同居しているわけじゃないですか。」

Aさん「んん、そうだね。」

Cさん「いわゆる同居型の二世帯住宅って形ね。」

Aさん「ふむ。」

Bさん「もう少し整理すると、あの家の家長とも言える存在は

    磯野波平さん、その奥さんがフネさん。

    そしてその子供がサザエさん、カツオくん、ワカメちゃんで、

    サザエさんはフグ田マスオさんと夫婦であり、その子がタラオ。

    マスオさんは磯野家への入り婿の形ではなく、

    サザエさんがフグ田家に嫁に行く形ではあるけども

    住居としてはサザエさんの実家である磯野家に同居の形だね。」

Aさん「うんうん、そうだね。」

Cさん「婿とか嫁とかの表現はあまり現代的な文脈にはそぐわないと思うけど、

    昭和を舞台にしている作品と言う事でどうかご容赦願いたいわ。」

Aさん「謎の配慮。」

Bさん「原作のすっごい初期の頃はマスオさんとサザエさんは

    磯野家の近くの借家で暮らしてたそうなんだけど、

    諸々トラブル絡みで借家を追い出され、

    その結果磯野家に同居する事になったんだって。」

Aさん「へえ・・・そうだったんだ?」

Cさん「でもまあ実際のところ妻の親と同居と言うのは

    マスオさん的にはどう考えているのかしらね。

    昭和的価値観で言えば男たる者一国一城の主を志向するものじゃない?」

Aさん「あぁ・・・自分で持ち家を建てるって事ですね?」

Bさん「そうだね。

    タラちゃんだってこの先幼稚園や小学校に通う事になるだろうし、

    あるいはさらに子供ができるかも知れない。

    正直今の磯野家ではキャパ的には限界でしょ。」

Aさん「んん・・・。」

Cさん「でもそう言う家を出ていくだのどうだのって言うのは

    たぶん結構な意見相違の種になりそうよね。

    年老いていく一方であるところの波平さんたちとしては

    このまま娘夫妻と一緒に暮らしていきたいと言う思いが

    あるんじゃないかしら。」

Aさん「それはそうかも知れませんね・・・。」

Bさん「だからまあなんて言うかドロドロの家庭内不和の果てに

    ついにフグ田家が磯野家を出奔するなんて事も

    あり得るって事だよ。

    そしてそれをきっかけに両家の間に致命的な亀裂が

    生まれるかも知れない。」

Aさん「うーん・・・。」


Bさん「『フグ田移転』だけにね。」

Aさん「不倶戴天って事?」


 仲良くやりなさいよ。

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