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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年06月
180/365

【揺花草子。】[#4536] 掘り返す。

Bさん「阿部さんは全然気付いてないかも知れないけど、

    もうすぐパリオリンピック・パラリンピックが開催されるんですよ。」

Aさん「んっ・・・いや・・・別に気付いてないって事はないけども・・・。」

Cさん「でも別に特に、って感じでしょ?」

Aさん「まあ・・・でも別に特にって感じでは・・・ありますけどね・・・。」

Bさん「ぼくらフランス人母子を前によくもまあそんな無関心を

    気取っていられるものだ。」

Aさん「ちょっ!! 別にそう言う意図ではないんだけど!!!」

Cさん「まあぶっちゃけ私たちも別に特にだしね。」

Aさん「じゃあ良いじゃないですか!!」

Bさん「前回2020年は東京開催だったけど、

    その前2016年はどこで開催されたか覚えてる?」

Aさん「えっ。えーと・・・リオ・・・だっけ?」

Cさん「かなり自信なさげだけどなんとか正解よ。

    じゃあその前は覚えてるかしら?」

Aさん「えー・・・2012年ですか?

    あー・・・うーん・・・。」

Cさん「ロンドンよ。

    オリンピック観戦に合わせて映画『けいおん!』聖地巡礼なんて

    話題になったでしょ。」

Aさん「なりましたっけ? そんな記憶ないですけど?」

Bさん「ま、前回東京は国内だったからともかく、

    同も今回のパリ大会も含め、ここ数回の大会はなんと言うか

    かつてのようなオリンピック特需みたいな熱狂も薄らぎ、

    人々の関心が遠ざかっているように見受けられます。」

Aさん「うーん・・・まあ、言われてみるとそうかも知れないねえ。

    どの競技にどの選手が出場してどんな結果を残したかなんて

    申し訳ないけど数ヶ月後には忘れちゃうしね・・・。」

Cさん「世の中の娯楽が供給過多になっている昨今、

    人々の関心が分散してしまうのは無理からぬところだと思うわ。

    それでも4年にいっぺんと言う大きな区切りに向けて

    いろんな競技のいろんな選手が人生を賭けて挑戦するのは

    とても価値がある事だと思うけどね。」

Aさん「それは、そうだと思います。

    正直オリンピックのタイミングでしか観ない競技もありますし

    何なら初めて知る競技だってあったりしますけど、

    選手たちはその血の滲むような努力を続けて

    ようやくその晴れの舞台に辿り着けるわけですもんね。」

Bさん「その通りだよ。

    競技人口がとても少ないものでも

    4年にいっぺん脚光を浴びる機会があるんだとしたら

    それはとっても素晴らしい事だと思うんだ。」

Aさん「んん。そうだと思うね。」

Cさん「まあオリンピックの種目に選定されるために熾烈な争いや

    権謀術数の類いが渦巻いているのかも知れないけども。」

Aさん「やめて下さい。

    オリンピック憲章の名のもとに清廉かつ高尚な精神で以て

    運営されているはずですから。」


Bさん「ぼくらが提唱する新競技『2階から目薬』も

    オリンピック種目に採用されるよう

    ロビー活動に勤しまないとね。」

Aさん「すごい懐かしい話始めたな!!!!!」


 なんと 2011/11/25 の話数でした。

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