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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年06月
159/365

【揺花草子。】[#4515] クルージング。

Bさん「この週末は F1 カナダ GP だけど、

    今日は1つ前のモナコ GP についてお話したいと思う。」

Aさん「んん。」

Cさん「決勝は稀に見る異様な展開になったわね。」

Aさん「確かにそうですね・・・。」

Bさん「改めて経緯を整理しておくと、

    モンテカルロ市街地コースを舞台に開催される

    伝統と格式のモナコ GP。

    現代の F1 マシンの図体に対してコース幅がたいへんに狭く、

    コース上でのオーバーテイクはほとんど不可能とさえ言われています。」

Aさん「だね。」

Cさん「だから俗に予選が決勝なんて言われるわよね。

    予選で1つでも上のポジションを得る事が

    そのまま決勝の結果に繋がると。」

Aさん「そうですね。予選から白熱でしたね。」

Bさん「そんな中、ポールポジションを獲得したのは

    母国 GP となるフェラーリのルクレール選手。

    過去2回ポールを獲っていたけどいずれも優勝は叶わず、

    どころか母国 GP で表彰台すら獲得した事がなかった。

    今回こそが三度目の正直かと期待も高かったよね。」

Aさん「そうだったね。」

Cさん「一方、ウィークエンドの間中しっくり来ていなかった

    フェルスタッペン選手はなんと予選6番手に沈み、

    さらにチームメイトのペレス選手はまさかの Q1 敗退。

    RB の角田選手が安定的に Q3 まで進めている中で

    これは色々な意味でそこそこ逆風と考えられたわね。」

Aさん「うーん。そこは何とも。」

Bさん「さらに、今回リアウイングにアップデートを投入したハースは

    技術規定違反で2台ともグリッド最後尾からのスタートに。」

Aさん「そうだね。」

Bさん「そしていよいよ決勝スタート。

    サン・デボーテを抜けて坂道を登っていく中で、

    ペレス選手とマグヌッセン選手が接触。

    ペレス選手のマシンは全損レベルの大破となり、

    ヒュルケンベルグ選手も巻き込まれていきなり3台リタイア。

    その先ではオコン選手がガスリー選手と絡んでこちらもリタイア。

    オープニングラップでいきなり4台が消える大波乱の中で、

    1周目でいきなり赤旗となったよね。」

Aさん「そうだねえ。

    ちょっと F2 以下のカテゴリみたいな展開だなって思っちゃったよ。」

Cさん「それはなかなか辛辣ね。

    確かに F2 や F3 みたいな下位カテゴリではどのレースでも

    オープニングラップで血気盛んな若者たちがガンガンぶつかって

    いきなり何台か消えるなんてのが常態化してるけど、

    そんなレースの後でも F1 では綺麗にオープニングラップを

    終える事が多くて、ここら辺が F1 と下位カテゴリの差だなと

    いつも思わせられるけどね。」

Aさん「ですよね。」

Bさん「ま、ともかくそんなわけでオープニングラップでいきなり赤旗、

    レギュレーションに則りほとんどのドライバーがここでタイヤ交換。

    タイヤ交換の義務を果たし、あとは残り77周くらいをひたすらに

    タイヤマネジメントしてマシンをゴールに運ぶ事に専心するような

    そんな展開になったよ。」

Aさん「だねえ。」

Cさん「全体的にラップタイムもものすごく遅かったわよね。

    ピアストリ選手なんか『F2 よりも遅い』なんて言ってたもの。」

Aさん「確かに。前半なんてみんな1分20秒台とかで走ってましたもんね。」


Bさん「これならぼくの方が速いって思ったよ。」

Aさん「ゲームの話だよね?」


 とても珍しい展開でした。

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