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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年05月
142/365

【揺花草子。】[#4498] クリエイター向け。

Bさん「去る5月上旬、ご存じアップルさんがイベントを開きまして、

    新しい iPad Pro と iPad Air が発表されたんです。」

Aさん「あぁ、うん、そうだったね。」

Cさん「まあ発表会の時に流した映像について日本を中心に

    だいぶ批判が多く上がったけど、その話はここでは置いておくわ。」

Aさん「んん・・・そうでしたね。」

Bさん「ともあれリニューアルされた iPad Pro / Air です。

    11インチと13インチの2サイズで揃えて来たね。」

Aさん「そうだね。Air はこれまで11インチしかなかったから

    ラインナップとしては増えた格好ではあるんだよね。」

Cさん「確かにそうなるわね。

    でもその分判りやすくなったと言うか、

    消費者的には選びやすくなったと言えるんじゃないかしら。」

Aさん「まあ立ち位置が割とハッキリしてるのは良い事だと思います。」

Bさん「改めて整理すると、

    iPad Pro はディスプレイの品質とかを突き詰めて、

    プロセッサはなんと M4 と言う Mac でも未採用のチップを採用してきた。

    iPad Air は1世代前の iPad Pro に近い性能と言うか、

    M2 チップを載せてところどころ Pro より1段落として・・・と言う

    普及帯向けのパッケージに仕上がっています。」

Aさん「そうだね。」

Cさん「ざっくりと言えば画面サイズと要求するスペックで

    4象限から選べる感じになったと言えるんじゃないかしらね。」

Aさん「確かに。」

Bさん「実際のところ、 Pro は本当にクリエイティブプロ向けの製品で、

    コンテンツを生み出す立場の人にとっては最高の道具になるだろうけど

    生み出す立場の人が生み出したものを楽しむ立場の人にとっては

    はっきり言って完全にオーバースペックだと思う。

    ビューワーとしての役割なら Air でも十分でないかとね。」

Aさん「んん。確かにそうかも知れないね。」

Cさん「とは言え私たちもまだ実機を手に取って話しているわけじゃないから、

    お店で実際に目にしたら『もう Pro 以外ありえない』みたいに

    急に発言を翻すかも知れないけどね。」

Aさん「うーん・・・。」

Bさん「でもね、Pro はね。

    もうほんと鼻血が出るくらいお高い。」

Aさん「お・おぉ・・・。」

Cさん「これくらいあったら良いかな?くらいのスペックで組むと

    平気で40万円とか超えちゃうからね。

    ガチのゲーミング PC とか組めちゃうぐらいの費用が

    薄い板1枚にかかっちゃうって事よ。」

Aさん「いや薄い板って言い方。確かに薄いですけども。」

Bさん「さっきビューワー向け、コンテンツを享受するほう向けと言った

    Air だって、もちろん高いは高い。

    これくらいのスペックがあると良いなって選び方をすると

    ペンやキーボードを省いても20万円くらいになっちゃうからね。

    同じ M2 を搭載した1世代前の 13インチの MacBook Air が

    おんなじくらいの値段だもん。」

Aさん「ふおお・・・。」

Cさん「もちろん現地価格も上がってはいるんだけど、

    こと日本に関して言えば円安の影響をモロに受けていると

    言わざるを得ないんじゃないかしら。」

Aさん「確かに・・・そうかも知れません。」

Bさん「そうなるとぼくらとしてもおいそれと手を出すのは難しい。

    そこでここは阿部さんに人柱になってもらえればと思う。」

Aさん「いやちょっと待って?

    なんでそうなる?」

Cさん「だって阿部さんは生み出す側の人じゃない。

    iPad Pro を持つにふさわしい人材よ。」

Aさん「えっ・・・えっ? そうですかね?

    ぼく何か生み出してますかね?」

Bさん「生み出してるじゃ~ん! 随分と無自覚だなあ!」

Aさん「そ・そう?

    確かに自覚はないけど、ぼくが何を生み出してるのかな?」


Bさん「事案とか。」

Aさん「生み出してないわ失礼だな!!!!!」


 事案ジェネレーターの二つ名は伊達じゃない。

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