【揺花草子。】[#4488] 不安を禁じ得ない。
Bさん「ちょっと先になるけど、5月27日はドラクエの日なんですよ。」
Aさん「あぁ。うん。そう言えばそうだね。」
Cさん「記念すべき第1作『ドラゴンクエスト』が FC 向けにリリースされた日
と言うのがもともとの由来ね。」
Aさん「そうですね。」
Bさん「1986年、ファミコンがいよいよ一般家庭に普及した頃合い、
当時の家庭用ゲームハード向けには新ジャンルとも言える
ロールプレイングゲームとしてリリースされた本作。
ジャンプ編集部の猛プッシュもあり
空前の大ヒット作となったわけだけども、
早くも翌年1月には続編『ドラゴンクエスト II』が
発売に至るよね。」
Aさん「そうだったね。
あまりに開発期間が短すぎてチューニングの甘さが
そこかしこに見られるがゆえに屈指の難作として知られるよね。」
Bさん「ま、ともあれ、5月27日はドラクエの日。
思い起こせば3年前の2021年5月27日にはナンバリング新タイトル
『ドラゴンクエスト XII 選ばれし運命の炎』の制作が発表されました。」
Aさん「んん。そうだった。」
Cさん「併せて『ドラクエ III』のリメイクも発表されたわ。
『HD-2D』と言う、ドット絵ベースのグラフィックに
3D 的な視差効果を加えた新しい表現方法を採用すると言う事ね。」
Aさん「そうでしたね。」
Bさん「それより早くも3年。
両タイトルとも特に続報なくここまで来ています。」
Aさん「んん、まあ・・・。」
Cさん「折しも4月下旬、スクエニ HD さんがなんと
221億円に及ぶ特別損失を計上すると発表したわ。」
Aさん「んん! そうでした・・・!」
Bさん「理由は『コンテンツ制作勘定の廃棄損』と発表。
つまり開発を進めていたプロジェクトを中止したから
ここまでの経費を損失に計上したと言う事です。」
Aさん「んん・・・!!!」
Cさん「これには界隈もざわついたわよね。
221億円と言う巨額のプロジェクト、もちろん単一ではなく
中規模プロジェクトを複数開発中止して
総額でこれって言う事かも知れないけど、
それでもこの3年間ほとんど音沙汰のない『ドラクエ』最新作の
未来を危ぶむ声は少なくないと思うわ。」
Aさん「うーん・・・確かに・・・。」
Bさん「何しろ第1作からずっと BGM の作曲を担当していた
すぎやまこういち先生が2021年9月に、
さらにキャラクターやモンスターのデザインを務めていた
鳥山先生が3月にご逝去されてしまった。
コンテンツ業界にとってあまりにも大きすぎる損失だったよね。」
Aさん「そうだったね・・・。」
Cさん「ことドラクエ新作に関して言えば、
もしかしたらキャラデザ等が完了していなかったのではないかと言う
想像もできなくはないわ。
完了していないとなれば新たにキャラデザを立てなくてはいけないけど、
鳥山先生の遺したそれを継げるデザイナーが果たしているか、
いたとしてもそれをユーザーが受け容れるかどうかは
正直コンテンツの立ち位置を揺るがすレベルの変化と言っても
過言ではないと思うのよね。」
Aさん「確かにそうです。
『それはもはやドラクエではない』と言う意見が噴出しそうですね。」
Bさん「そうなると、この221億円の廃棄損と言うのは、
開発中の『ドラクエ XII』プロジェクトを中止したから、
と言うのが原因なのではないかと言うのも
推論としてはある程度妥当性がある。」
Aさん「それは・・・あまりにも悲しい事だけど・・・。」
Cさん「今年のドラクエの日に何らかの発表があると見込まれるけど、
こう言った懸念が杞憂であった事を望みたいわね。」
Aさん「まあ・・・。」
Bさん「『阿部クズクエスト』なら
いくらでも廃棄してもらって構わないんだけどね。」
Aさん「そんなタイトルに221億円もかける?」
果たしてどうなることやら。