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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年05月
128/365

【揺花草子。】[#4484] レッドリスト。

Bさん「人類未踏の地として知られる深海ですが。」

Aさん「んん。」

Cさん「ちなみに一般的に深海って言うと大深度海域とか海溝の底とか

    そう言うイメージを持たれるかも知れないけど、

    学術的には太陽の光が届くとされる水深 200m より下は

    もう全部深海とされているわ。」

Aさん「そうみたいですね。

    たった 200m かよって感じはありますよね。」

Cさん「そうよね。グリコ1粒ぶんで優に足りる計算だものね。」

Aさん「その計算は絶対違うと思いますけどね!!?」

Bさん「さっきも言った通り 200m って言うのが

    太陽光が届く限界と言われていて、

    つまりこれは光合成ができる生物が生存できる限界の深さと言う事。

    これより深いところは光に頼った生物は存在できず、

    したがって生態系が急激に変わると言われています。」

Aさん「ふむふむ。」

Cさん「計算によると深海の領域は地球上の海の約 80% を占めるそうよ。

    そしてその殆どの領域に我々人類は進入を果たせていない。

    深海の中でも限られたごく一部の領域だけが研究目的で

    到達できていると言うだけに過ぎないわ。」

Aさん「むむむ。」

Bさん「それだけ人類未踏の領域と言う事で、そこに棲まう生物も

    我々人類の常識とはかけ離れた生態を持つものがたくさんいる。

    水圧の関係で最高で400℃を超えるような温度となる

    熱水噴出孔付近をテリトリーとするエビや貝類が

    現に存在すると言うのは驚きを禁じ得ないよね。」

Aさん「確かに。衝撃的だよね。」

Cさん「他にも目と消化器以外は全部透明のイカとか、

    卵から孵化するのに10年掛かるタコがいたりするそうよ。」

Aさん「ふおお・・・。」

Bさん「そんなふうに、我々の常識を遥かに超える生態を持つ

    深海生物たち。」

Aさん「んん。」


Bさん「阿部さんを主食にする生物がいても

    決して不思議ではないよね。」

Aさん「その生き物はぼくを食べてしまったら

    もう絶滅の運命しかないのでは?」


 滅びの道をゆっくりと歩む。

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