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【揺花草子。】(日刊版:2024年)  作者: 篠木雪平
2024年01月
10/365

【揺花草子。】[#4366] 雑多。

Bさん「魔窟ってあるじゃないですか。」

Aさん「魔窟。」

Cさん「俗に阿部さんの家の押し入れの事よね。」

Aさん「違いますが!!?

    整理整頓してますが!!?」

Bさん「そうなの?

    中学生のときに夜なべして書いた詩集ノートとか

    俺設定マンガ原案ノートとか眠ってるんじゃないの?」

Aさん「ちょっと!!! 穏やかじゃない邪推はやめてくれないかな!!?」

Cさん「魔窟って言うのはどう言う意味かしら。」

Aさん「え、辞書的な意味でって事ですか?

    魔なるものとかの棲家って事ですよね?」

Bさん「そうだね。

    比喩的に悪者たちが跳梁跋扈するヤバいエリアの事も

    魔窟と表現したりするよね。」

Aさん「ふむふむ。」

Bさん「フィクションなんかではよくあるやつだけど、

    そう言う悪人どものねぐらがある程度規模を持って

    ちょっとした集落とか街とかみたいになってたりするじゃん。」

Aさん「んん。あるね。」

Cさん「19世紀後半ロンドンの食屍鬼街オウガストリートみたいなね。」

Aさん「おせっかい焼きのスピードワゴンとかが出現するところですかね。」

Bさん「そう言う治安の悪いところでは阿部さんのような輩はともかく

    我々のような清廉潔白かつ模範的な一般市民は

    正直生き抜く事は難しいでしょう。」

Aさん「ぼくのような輩ってどう言う事かな?」

Cさん「もしそう言うところに迷い込んでしまったら

    私たちは本当に酷い目に遭ってしまうでしょうね。」

Aさん「うーん・・・カトリーヌさんはなんだかんだで

    悪者たちの壁をブチ抜いてきそうな謎の全能感ありますけど

    ブリジットは・・・そうですね・・・。」

Bさん「まあ阿部さんも懸念する通り

    年端も行かぬ小柄な美少女であるところのぼくなんかは

    悪人3,4人に取り囲まれちゃったりでもしたら

    抵抗する間もなく麻袋に詰められて

    ドナドナされちゃうこと必至なわけです。」

Aさん「いやー・・・うん・・・きみほんと独りで

    そう言うとこ近付いちゃだめだよ・・・?」

Cさん「人身売買の憂き目を見なかったとして、

    悪者の巣食う街でまともな暮らしが営めるとは思えないわ。」

Aさん「でしょうなあ。」

Bさん「かなりつらい暮らしを強いられると思う。」

Aさん「んん。」


Bさん「つまり

    『魔窟はまあまあ苦痛』って事だよ。」

Aさん「まあまあどころの騒ぎではないのでは?」


 近付きたくない。

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