第八話 ある日の朝
教室に入ると、いつものメンバーが話しかけてくれる。
おさげの可愛らしい子は松成柚ちゃん。
キリッとした目が特徴の村上陽鞠ちゃん。
この二人がわたしのいつものメンバーだ。
「昨日はどうだった?」と柚ちゃんに聞かれ、
「ああ、、、。同期、内海さん、柳原さん、鳥丸さん、藤里さん、黒川さんだった。」というと、
陽鞠ちゃんに、「うわ。大変そう。」と言われた。実に大変だよ!色々な意味で!
柚ちゃんはピンときていないらしく首をかしげている。
陽鞠ちゃんが
「ほら、前のテスト6位いないに入っている人じゃない。
内海さんはあの入学式のときに新入生代表務めていた人で、、、、。
五人ともこの学年でお金持ちの一組の優秀な方たちだよ!」
というと、柚ちゃんはピンときたらしい。
「陽鞠ちゃんは仲が良かったの?」というと、
陽鞠ちゃんが
「ううん。そんなこともない。けど、みんな同じクラスになったことあるなあ。
内海さんとなんか三年間中学同じクラスで羨ましがられた。
けど私は逆に嬉しくなかった。」といった。
そうか。じゃあ湊のこと何かしらは聞ける気がするなあ。と思っていると、
陽鞠ちゃんが
「だって、内海さん王子様スマイルわざと作っているでしょ?みんな気づかないかもしれないけど。
少し怖いんだよね。」
といったのだ。
確かにそれは私も思ったが、柚ちゃんにはそうは見えないらしく、
「え?うそ?全然気づかなかった!」と言った。
陽鞠ちゃんが
「大丈夫。みんな気づいてないと思う。私は運良く気づいただけで。
その感じ、凜花ちゃんも気づいてた?もしかして初対面じゃなかったの?」
と聞かれた。鋭い。ここは少し妥協して
「昔、見たことがあるの。遠目で。その時はもっと柔らかい笑顔だったような気も、、、。」
というと陽鞠ちゃんが
「なるほどね。」
とうなずいてくれた。なんとか切り抜けたか?