第2話 そうだ、学校行こう
受験やら学年末試験やらで全く手をつけることができませんでした。
そろそろ続き書かないとヤバい…と思った次第です。なのでかなり短めですが、ご了承ください。尚いつも短いというツッコミは受け付けておりません。
そんなこんなで、俺は絶望していた。
だってあんまりだろう?魔法があって、魔法で有名な家庭に生まれたというのに、出力最低というのは。幸い他のステータスはかなり高いらしいが、今となってはどれほどのものか信用ならない。子供の前だからって大袈裟に言っているだけなのかもしれない。
………まあ、今なにか言って変わることはない。幸い、大人たちの話がところどころ聞こえてくるが、成長すれば多少は良くなるらしい。まあ、それでも平均には遠く届かないらしいが…。
それでも、努力はしていこう。そうだ、逆に考えるんだ。最初から親の力でチート能力ってのはリアルでもラノベでも変わらず嫌われてたりする。そういうやつに限って自分の力を過信して痛い目を見るんだ。実際俺も【俺TUEEEEEE】は嫌いである。努力をしたり、危険な思いをして手に入れる最強はスッキリ来るのだが、何もしてないのに力だけ手に入れて無双するのは面白くない。
つまり俺は、適度に強い基礎能力を持ちつつ、成長の余地があるってことか…。これはこれでズルい気もするが…
まあ、気にするだけ無駄だな!だってどうしようもないもの!
自分の力を過信しない、これだけは胸に刻んでおこう。自分の力を誇示するキャラは大体碌な目にあっていない。俺もああはなりたくないしな。
そうと決まれば、いっちょがんばりますか。
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この世界では、5歳になって鑑定式が終わると、学校に通うらしい。誕生日が終わってからなので、入学する日もみんなバラバラなのだそうだ。この世界の暦はまだ把握していないが、大人たちの話から察するに、地球とそうそう変わらないようだ。となると、この時期はそろそろ暖かくなってくる頃なので、日本で言う3月の終わりから4月の始めあたりか。日本の入学と同じ時期なので違和感がなくて助かる。
というわけで、やってきました学校!
実際は教会で勉強するのだが、こっちの方が俺にとって分かりやすい。俺が学校と言ったらそれはもう学校なのだ。
「私がこの教会の神父、ペテルスという。カーム様、これからよろしくおねがいしますぞ。」
この人が俺の教師となる人らしい。おぉ、いかにも神父って感じだ。純白の司祭服に、長く伸ばされた白いひげ、そして一見物腰穏やかだが隙のない佇まい。まさにテンプレにテンプレを重ねたテンプレ神父である。
「よろしくおねがいします、ペテルス先生。」
実は貴族家は専属の家庭教師を雇うことも多いらしいが、メープラウス家は代々一般家庭と同じ教会で学ばせるらしい。何でも、子供の頃から民の考えを理解できるようにするためだとか。良かった。家は領民に優しい系の貴族だったようだ。これで圧政系だったらなんとも複雑な気持ちになっただろう。本当に良かった。
「ふぉっふぉっ。カーム様は礼儀正しいですのう。今から楽しみだわい。」
!?この爺さ((……この先生はどこまでテンプレを重ねれば気が済むんだ!ふぉっふぉって、だわいて。
ちなみに本名ではなく愛称で呼んでいるのは、俺が直々にお願いしたからだ。いちいち硬苦しいと、こっちまで疲れてくるのだ。それに学校での友達付き合いにも影響があるかもしれない。………友達かぁ。できるかなぁ。
前世では小学校からの幼馴染(男)と高校まで一緒で、それを中心に広がっていったから正直友達の作り方がわからない。小説なら美少女幼馴染ができるところだが、果たしてどうなるか。大変不安なところである。
「さあ、案内しますぞ。私の後についてきて下され。」
この人、どんだけ((以下略
…ごほん、とにかく、俺の学校生活が始まるのであった。