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月が見てきた世界  作者: ばん.
7/13

借りられた物

 一斉に走り出した1年生。その周りで応援している生徒。

青春だねー。と月と蜜は話していた。月は、お腹空いたなぁ。と思っていた。

蜜が駆り出されたときは驚いたけど、月は楽しみながら見ていた。

 蜜が駆り出されたお題が、他校の仲の良い異性だったそうで、仲良いんですか?と、

先生に聞かれて、「それなりに?いや、待てよ、?」とふざけながら答えていた。

 蜜が帰ってきてからも、月と蜜は二人並んで見ていた。

告白されている人を見て叫んだり、先生と先生が手を繋いで走っているのを見て笑ったり。

月達の番になった。出席番号的に、蜜が先。蜜のお題は、「一番大好きな人」。

 蜜は他校など書いてなかったので、月を引っ張り出した。「月!!」「おしゃー!」と

二人仲良く手を繋いでゴール。会場にお題発表。月は学校名、名前を言った。

月はまだ走っていなかった為、元の場所に戻った。

 月のお題は、「助けってもらった異性の他校の人」。

ボールを取ってくれた人しかいないと思った。

その人と同じジャージを着ている学校の人が座っている元に行く。

 名前は、、知らない。「さっきボールを取ってくれた人居ますか!」

月は、その人が着ていたジャージと同じ人たちの前で叫んだ。「いないのか、?」と

月が困っていると、後ろから「いくよー」と手を握られた。「え」と月が振り向くと、

「あれ!?俺じゃなかった!?」と、ボールを取ってくれた人が居た。

「あなたです、、」と月が笑うと「行くよー」と手を引かれ、二人でゴールした。

 お題を言う番になって、月がマイクの前に立つと会場がざわついた。

告白?と言っている人もいた。「お題は、、助けてもらった異性の他校の人、です。」と

月が言うと、後ろからボールを取ってくれた人が出てきた。名前は、「光」。

光は、帰り際に「光でいいよ」と頭を撫でていった。

 借り物競争は終盤。月は、お腹空きの限界で競技を見ていなかった。すると、

「こっち来たよ!」「え、やばいって!!」と周りが騒がしくなった。

月は体育座りをして、顔を膝に伏せていた為周りを見ていない。

 すると、月の目の前が暗くなった。「?」と月は思ったが、まあいいか、と伏せていた。

女子がとてつもなくうるさい。「君に。会いたい。」そう思った。


   「 月 」


君の、声が。匂いがした。バッと前を向くと、君が居た。

「月。迎えに来た。」と月に手を伸ばす。月は、君が今、目の前に居ることが信じられなくて。

嬉しくて、泣きそうだった。君は、月が動かないから、別の人か?となったが、月の頬に

流れる一粒の涙で確信した。が、中々動かない月を「すまない、後で殴るなりしてくれ」と

月に一声かけた君は、月をお姫様抱っこしてクラスから連れ出した。

 あちこちで聞こえる悲鳴。月のクラスの女子はもちろん、蜜も叫んでいた。

月は今の状況に頭が追い付かず、夢なのか、?と混乱していたが、

沢山の悲鳴が聞こえる中、君は月を抱きかかえたままゴールをした。


  全員ゴールしたという合図の笛と沢山の悲鳴が会場に鳴り響いた。


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