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月が見てきた世界  作者: ばん.
6/13

借り物競争

 どんどん当てていく月と蜜。内野の女子達も、どんどん当てていく。

試合時間が半分になると、もう一球が入る。

月達が当てていく中、ボールが遠くまで飛んで行ってしまった。

が、もう一球が投入。蜜に外野を任せ、月は飛んで行ったボールを追いかける。

 君を。見た気がした。

ジャージ姿は見たことがなかったため、本当に君かどうかの確認はできなかった。

 「ほい!」とボールを取ってくれたのは、他校の人。靴の色的に、3年生。

交流会は、学年ごとに靴の色が決まっている。1年生は赤、2年生は青、3年生は紫。

他校の先生が見ても分かるようにするためだとかなんとか。

 月は、ボールを取ってくれた人にお辞儀をして、皆の元へ戻った。

「月ー!そのままの勢いで投げてー!」と叫ぶ内野にいる女子。

月がボールを取りに行っている間に、結構な人数の子達が当たったみたいで外野は、

当てられた子達が結構いた。「そこどいてーー!!」と月は、外野にいる女子達に向かって叫んだ。

その声は、遠くにいたさっきのお兄さんにも届いた。皆は、その声に反応をし、サッと道を開けた。

 月は叫びながら、皆の元に戻ってきている。時間がない。あと二分。外野は14対12。

コートに戻って投げていれば、確実に間に合わない距離。

 すると月は、「どーいててねー!」とコートまで後2メートルの位置から投げた。

遠くから投げたものの、月のボールの威力は落ちることなく相手コートに入り、見事に命中。

ダブルアウトにさせた。月は走って外野に戻る。後10秒。戻ってる途中で飛んできたボールを

見事にキャッチ。そのまま外野が行っても良い線まで着くと、綺麗なフォームで投げた。

 「オラァァァァ!!」という月の雄たけびと共にボールは投げられ、一人に当たった。

当たった瞬間、試合終了の合図が鳴り響いた。全滅は無理だったが、なんとか勝った。

「うおおおおー!」という声。「月ー!」と月に抱き着く蜜。あれは取れないよ、と

月のボールの威力に驚く他校の相手のクラス。なんとか月のクラスの勝利で試合は終わった。


 次の相手校が決まるまで、月達のクラスの女子は待機になった。

月は急いで、さっきボールが飛んで行った所に行った。君が居た気がしたから。

でもそこには、ボールを取ってくれた人は愚か君はいなかった。

「会いたい。」そう言いながら帰ってきた。「あ、月ー。どこ行ってたのー。」と蜜。

しかし、あからさまに落ち込んでる月に、蜜は「イケメンでもいたか?」と頭を撫でた。

 そうこうしていると、相手校が決まった。3年生ということは分かった。

相手が3年生でも、することは同じ。「しゃっ!!」と気合を入れなおした。

が、時間の関係上、午後からすることになった。借り物競争をしてから、昼休みに入るのが

毎年恒例らしく、借り物競争をすることになった。借り物競争は、学校関係なくする競技。

1年生からのスタート。最初に走るメンバーが並んで、先生が笛を口に咥えた。


    借り物競争スタートの笛の合図と共に1年生が一斉に走り出した。

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