出会い
〜〜ギルドの帰り道
ファムが難しい顔をしていた。
ファム先生どうしたんですか?
三人?につけられている
二人組は気配も隠せてないしわかりやすいんだが一人の方は視線は感じるんだが
全く見当がつかない
ファム先生でも…見当がつかないレベルなんですね
シャトーの顔にも焦りが見える
そう話しているうちに二人組があらわれた
グランバル伯爵のガキらしいな?
ちぃーとばかり痛い目にあってもらおうか
身代金目当てだろうか二人組が絡んできた。
させると思うか?
シャトーの前に立ちファムが剣を抜いた。
一人は短刀を持ったギンと呼ばれる男
もう一人は剣を持っているキンと呼ばれている男だ
二人が同時にファムに斬りかかった。
キンッ
勝負は一瞬だった。
二人の手の武器がなくなっていた。
まだやるか?
ちくしょうう
ギンと呼ばれていた男が
苦し紛れに
懐に忍ばせていた吹き矢でシャトーを狙って
矢が放とうとしていた
その時
…ァイア
呪文の様なものが聞こえた。
先ほどまでシャトーを狙っていたギンが燃える
危ないところだったね
シャトーの前に立ちグリーンの長髪をなびかせ
耳の先が尖っている少女がいた
サーシャ殿申し訳ない…
ファムが申し訳なさそうに頭を下げる
いいのよ
不穏な会話が聞こえたからこうしていたのだし
ギルド付近で話していたギンとキンの会話を聞いていてサーシャは尾行していた。
あれ…私名乗ったっけ?
やはり覚えていませんか…
昔ギルドの依頼でご一緒させていただきました。
あの時のサーシャ殿は忙しそうでしたが
苦笑いしながらファムは答える
あははは
ごめんね記憶力はあまり良くないの
悪びれた様子もなく謝るサーシャ
もうお聞きかと思いますが
グランバル侯爵が家庭教師の依頼をされています。
ん?誰に?
キョトンとなりながらサーシャは聞き返した。
サーシャ殿にですよ
ギルドに依頼もしていたのですが見ていませんでしたか?
あははは…
ここしばらくは見ていなかったね
ファムが今家庭教師をしていること
シャトーの才能、理解の早さ
をサーシャに話した。
不穏な会話が聞こえた…というのも
本当なんだけど可愛い男の子だなって
思ってたんだよね…
話を聞く限り学園に入る5歳まで二年間
受け持たなければならないんだよね?
侯爵様の話だとそうなりますね
才能があれば構わない
今、試してもいいかな?
サーシャの目は真っ直ぐにシャトーを向いている
私もサーシャさんに教えていただくためなら
是非
エルフ…美少女…!家庭教師…!高鳴る気持ちを抑えシャトーは答えた
こっちに来て目を瞑り目の前に一番熱いものを想像して貰えるかな?
わかりました。
シャトーは目を瞑り熱いもの…熱いもの…
火?いやそれよりも熱いもの…太陽を想像
しはじめた。
太陽を想像し始めてすぐに
シャトーは汗をかいていた…
この時期にしては熱いな…でもサーシャさんが何も言わないのならこのまま太陽を想像していよう
ジリジリジリジリ
サーシャは目を見開いた。
シャトーが想像し始めてすぐに目の前に
人サイズの火球がある
燃え上がるような炎ではなく
球体でありその炎の中でも炎が
まさに太陽のような球体が出来ていたのだ。
ストッ!!ストップ!!
サーシャは止めに入った。
このままこの子が無自覚で成長していくと
とんでもないことになる…
それこそ厄災レベルの規模で
そう確信したサーシャは
大変そうだけど可愛いし家庭教師受けるかぁそう決意しグランバル侯爵の館に向かうのであった。